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立つと腹痛がして座ると治るのはなぜ?骨盤内うっ血症候群の原因と対処法
- カテゴリ:
- 胸やお腹の悩み
公開日:2026年07月18日
更新日:2026年07月18日
【監修者】
・鈴木貴之(すずきたかゆき)
【国家資格・所属】
・鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
・神奈川県の鍼灸整骨院にて15年勤務(院長職を務める)
【施術経過の同意について】
本ブログに掲載する施術の経過の情報は「私は本施術の経過を匿名化して貴院のウェブサイトに掲載することに同意します。」と患者様から同意書を得ております。また氏名・連絡先は公開されません。
目次
「立っていると下腹部がジワジワ痛むのに、座ったり横になったりすると嘘のように楽になる……」そんな奇妙な腹痛に悩まされていませんか?病院に行っても「異常なし」と言われ、原因が分からず不安になっている方も少なくありません。実は、「立つと腹痛がして座ると治る」という症状の裏には、骨盤の中の血管がうっ血する「骨盤内うっ血症候群(PCS)」という病気が隠れている可能性があります。この記事では、専門家の視点から、この症状が起こるメカニズムや原因、自分で行える対策、そして受診すべき診療科までを分かりやすく解説します。あなたの不安を解消し、明日から実践できる具体的なステップをご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
結論:立つと腹痛がして座ると治る理由は骨盤内の静脈のつまり(うっ血)

結論からお伝えすると、立っているときにだけお腹が痛くなり、座ったり横になったりすると治る場合、骨盤内の静脈に血液が溜まってしまう「骨盤内うっ血症候群」が強く疑われます。
なぜ「立つと痛み、座ると治る」のか?
心臓へ戻るべき血液が骨盤内に渋滞(うっ血)してしまうことで、静脈が太く蛇行し、周囲の神経を圧迫して重だるい痛みを引き起こします。
・立っているとき: 重力によって血液が下半身(骨盤内)に溜まりやすいため、静脈が膨らんで激しく痛みます。
・座る・横になるとき: 重力の影響が減り、骨盤内に溜まっていた血液が心臓へ戻りやすくなるため、痛みがスーッと和らぎます。
下半身の「下肢静脈瘤(足の血管が浮き出る病気)」をご存知でしょうか。それと全く同じ現象が、目に見えない「お腹の奥(骨盤内)」で起こっている状態なのです。そのため、一般的な内視鏡検査や血液検査では異常が見つかりにくく、発見が遅れるケースが多々あります。
※ただし、腹痛の原因には消化器系や婦人科系の他の重篤な疾患が隠れている可能性もあります。「いつものことだから」と自己判断せず、痛みが続く場合は早めに専門医へ相談することが大切です。
骨盤内うっ血症候群(PCS)の主な症状とセルフチェック

骨盤内うっ血症候群には、「立つと痛む」以外にも特有のサインがあります。あてはまる項目がないかチェックしてみましょう。
1. 痛みの特徴と発生するタイミング
・夕方になるにつれて痛みが強くなる(日中の立ち仕事の疲労が溜まるため)
・長時間の立ち仕事やデスクワークで悪化する
・生理前になると、さらに下腹部が重だるくなる
・性交渉の後や、排卵期のあたりに下腹部痛がある
2. 下腹部以外の場所に出るサイン
・太ももの付け根(鼠径部)や、お尻のまわりの血管が浮き出ている
・慢性的な腰痛があり、マッサージをしても治らない
・足が異常にむくみやすい、または足に静脈瘤がある
・頻尿(トイレが近い)や、残尿感がある
これらの症状に心当たりがあり、かつ「座ると楽になる」のであれば、骨盤内の血流悪化が原因である可能性が非常に高いと言えます。
なぜ骨盤の血管がうっ血するのか?3つの主な原因
骨盤内うっ血症候群を引き起こす主な原因は、「静脈の弁の壊れ」と「ホルモンバランス」、そして「骨盤内の構造(血管の圧迫)」の3つです。
① 静脈の「弁」が壊れて血液が逆流する
静脈には、血液が重力で逆流しないようにするための「弁(バルブ)」がついています。しかし、体質や出産などの影響でこの弁が壊れてしまうと、血液が心臓に戻れず、骨盤内に逆流して溜まってしまいます。
② 女性ホルモン(エストロゲン)による血管の拡張
この病気は特に20代〜40代の、出産経験のある女性に多く見られます。女性ホルモン(エストロゲン)には血管を広げる作用があるため、妊娠・出産をきっかけに骨盤内の血管が拡張し、そのまま元に戻りにくくなってしまうことが原因の一つです。
③ ナッツクラッカー症候群などの「血管の圧迫」
左の腎臓から流れる静脈が、お腹の太い動脈に挟まれて押し潰されてしまう「ナッツクラッカー症候群」という解剖学的な構造が原因になることもあります。これにより、行き場を失った血液が迂回路(バイパス)として骨盤内の静脈に流れ込み、激しいうっ血を引き起こします。男性の場合も、これが原因で精巣のまわりの静脈が腫れる「精索静脈瘤」となり、立ち上がった際の下腹部痛や違和感につながることがあります。
病院では何科に行けばいい?検査と最新の治療法

「立つと腹痛がするけれど、何科を受診すればいいのか分からない」という方へ、適切な受診先と病院で行われる検査・治療について解説します。
まずは「婦人科」または「血管外科」へ
女性の場合は、子宮内膜症や子宮筋腫などの他の婦人科疾患をチェックするためにも、まずは婦人科の受診をおすすめします。もし婦人科で「異常なし」と言われた場合や、男性の場合は、血管の専門家である血管外科やIVR科(画像下治療科)に相談するのがベストです。
病院で行われる主な検査
一般的なエコー検査では見落とされることがあるため、以下の検査が行われます。
・経膣超音波(エコー)検査 / 腹部超音波検査: 骨盤内の静脈の太さを測ります。
・造影CT検査 / MRI検査: 血管の形や、血液のうっ血具合を立体的に確認します。
骨盤内うっ血症候群の治療法
軽症の場合は鎮痛剤や漢方薬(血流を良くするもの)による薬物療法を行いますが、根本的な解決には「カテーテル治療(卵巣静脈塞栓術)」が非常に有効です。 カテーテル治療は、足の付け根や首の血管から細い管(カテーテル)を入れ、うっ血している原因の血管を医療用のコイルや薬剤で塞ぐ治療法です。血の巡りが悪くなった血管を閉じることで、血液が正常なルートを流れるようになり、「立つと痛む」という症状が劇的に改善します。局所麻酔で行われ、体への負担が少ないため、日帰り〜数日の入院で治療が可能です。
FAQ:立つと痛む腹痛に関するよくある質問

Q1. 病院の検査で「異常なし」と言われたのですが、骨盤内うっ血症候群の可能性はありますか?
A1. 大いにあります。 骨盤内うっ血症候群は、一般的な内科の血液検査や胃カメラ・大腸カメラ、一般的な触診では見つけることができません。また、横になった状態でCTやMRIを撮ると、血管のうっ血(腫れ)が一時的に引いてしまい、「異常なし」と診断されてしまうケースがあります。受診の際は「立っているときにだけ激しく痛む」という特徴を医師にしっかり伝えることが重要です。
Q2. 立ち仕事中に痛くなったとき、その場でできる応急処置はありますか?
A2. 少しの間でも「座る」「横になる」か、前屈みの姿勢をとりましょう。 重力によるうっ血が原因ですので、可能であれば5分でも椅子に座る、横になって足を少し高くするなどの休息をとってください。どうしても休めない場合は、少し前屈み(お辞儀をするような姿勢)になると、血管の圧迫が一時的に緩み、痛みが和らぐことがあります。
Q3. この病気は放置しておくと命に関わりますか?
A3. 命に直接関わる悪性の病気(がんなど)ではありませんが、生活の質(QOL)を大きく低下させます。 放置したからといって手遅れになるわけではありませんが、慢性的な痛みのせいで仕事や育児、日常生活に支障をきたし、精神的に追い詰められてしまう方が多いです。また、ごく稀に血栓(血の塊)の原因になることもあるため、症状が辛い場合は放置せず専門医に相談しましょう。
まとめ:明日からできる血流ケアとネクストアクション
「立つと腹痛がして、座ると治る」という症状の多くは、骨盤内の静脈に血液が滞る「骨盤内うっ血症候群」が原因です。病気の正体が分かれば、適切な対策や治療によって痛みのない快適な生活を取り戻すことができます。つらい痛みを和らげ、一歩を踏み出すために、まずは明日から以下の3つのステップを実践してみましょう。
1. こまめに姿勢を変える(明日からできる!)
立ちっぱなし、座りっぱなしを避け、1時間に一度は軽いストレッチや足首の曲げ伸ばしをして、下半身の血液を循環させましょう。
2. 骨盤まわりを温め、締め付けない
冷えは血流悪化の天敵です。湯船にゆっくり浸かる習慣をつけましょう。また、きつい下着やジーンズは骨盤内の血管を圧迫するため、ゆったりとした服装を心がけてください。
3. 専門医療機関への受診予約をする
「痛みが続いていて辛い」「日常生活に支障が出ている」という方は、我慢せずに婦人科または血管外科へ相談しましょう。その際は「立つと痛みが強くなり、横になると楽になる」と医師へ明確に伝えてください。長年ひとりで抱えてきたその痛み、我慢する必要はありません。適切な診療科を見つけ、快適な毎日を取り戻しましょう。
【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、特定の治療や診断を保証するものではありません。腹痛の原因には様々な疾患が考えられます。症状が持続する場合や激しい痛みがある場合は、速やかに医療機関を受診し、専門医の診断を受けてください。
立つと痛む腹痛に効果的!骨盤内の血流を整える鍼灸治療のメリット
医療機関での治療に加え、東洋医学に基づく「鍼灸治療」も骨盤内うっ血症候群の改善に有効です。鍼灸は、骨盤まわりの筋肉の緊張をほぐし、滞った血液の巡りをスムーズにする効果が期待できます。特に、自律神経のバランスを整えて血管の拡張・収縮を正常に導くため、下腹部の重だるさや慢性的な鈍痛を和らげるアプローチとして最適です。「病院の薬だけではすっきりしない」「根本から血流体質を改善したい」という方は、選択肢の一つとして専門の鍼灸院コモラボへ相談してみてはいかがでしょうか。


鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
鈴木貴之(すずきたかゆき)
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて15年勤務(院長職を務める)
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次の症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。強い胸痛、意識障害、急激な症状の悪化、高熱、持続する出血。鍼灸・整体は有益ですが、抗凝固薬服用中、出血傾向、妊娠初期、感染症の疑いがある方は施術前に必ず医師へ相談してください。
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
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