
BLOG
ブログ
ストレスの声枯れに効く漢方のブログ|自律神経に半夏厚朴湯
- カテゴリ:
- 胸やお腹の悩み

公開日:2024年07月19日
更新日:2025年01月09日

このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
目次
- 1 ストレスで起こる声枯れに適切な漢方の紹介ブログ
- 2 検査しても異常がない症状はヒステリー球
- 3 喉の奥に何かがつまっているような感覚がある
- 4 病院で疑われる器質的障害の症状について
- 5 ヒステリー球の一番の症状はのどの異物感
- 6 ヒステリー球は不安や動悸の症状が起こる
- 7 原因には自律神経失調症が関係している?
- 8 ストレスが原因でヒステリー球が生じるメカニズム
- 9 ヒステリー球の症状は漢方の半夏厚朴湯が処方される
- 10 西洋薬の投薬では自律神経は改善しない
- 11 声枯れは胸鎖乳突筋を緩める鍼灸治療が効果的
- 12 声枯れは鍼灸と漢方を合わせた自律神経の治療が効果的
- 13 当院に受診された患者様の治療実績はこちらから
- 14 関連する記事

ストレスで起こる声枯れに適切な漢方の紹介ブログ

「ストレスで声枯れがする」
「梅核気が治らない」
「自律神経の乱れで声枯れが治らない」
このような不調でお悩みの方はおられないでしょうか。
もし病院で異常がなく、それでも不調が続いている場合はヒステリー球という声枯れの状態である可能性があります。
この症状は比較的女性に発生しやすい傾向にあります。
今回は「ストレスの声枯れに効く漢方のブログ|自律神経に半夏厚朴湯」と題してストレスで起こる声枯れやヒステリー球について解説します。
検査しても異常がない症状はヒステリー球

喉の症状は痛み、声がれ(かすれ)、違和感など様々な症状があります。
その中でも喉の違和感、喉の異物感、喉の詰まり、声がかすれる、声が出にくい、飲み込みにくいなどの症状は機能的障害(病院の検査での構造的な異常がみられない)がないものが多く、この場合はヒステリー球(梅核気)または咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)と診断されることがあります。
喉の奥に何かがつまっているような感覚がある

この症状は個人差や程度の差が大きいですが、多くの方は「喉の奥に何かがつまっているような感覚」という不調を訴えます。
その不快感が「球」に例えられ、ヒステリー球として知られるようになりました。
前述のような症状が軽度で、日常生活に支障がなければあまり気に病む心配はありません。
しかし常に症状で悩まされるようでは、早急な治療が必要です。
病院で疑われる器質的障害の症状について

先の症状に悩む人が内科や耳鼻咽喉科を受診したとき、まず疑われるのが以下の病気です。
【局所的病変】
咽喉頭の悪性腫瘍・良性腫瘍|副鼻腔炎(後鼻漏)|舌根扁桃肥大|喉頭蓋の形態異常|過長茎状突起|茎突舌骨靭帯の化骨|頚椎異常|口蓋垂の過長|唾液分泌異常|食道癌|胃癌|胃下垂|食道潰瘍|食道炎|食道静脈瘤|食道憩室|アカラシア|マロリー・ワイス症候群声帯ポリープ|声帯浮腫|声帯結節|声帯腫瘤(良性)(悪性)
【全身的病変】
甲状腺疾患|性ホルモン異常|悪性貧血|Plummer-Vinson症候群|糖尿病|強皮症
難しい病名が多いですが、これらは先ほど解説した機能的障害ではなく器質的障害(病院の検査での構造的な異常)であり専門医での治療が必要です。
しかし実際に、調べてもまったくの異常なし(器質的異常なし)となればヒステリー(梅核気)または咽喉頭異常感症が強く疑われます。
ヒステリー球の一番の症状はのどの異物感

ヒステリー球の一番の症状は「のどの異物感」です。
その他にも
・のどに物がつかえた感じ
・物が飲み込みにくい
・のどに何か固まりがある感じ
・のどに痰が絡む感じ
など常に不快感があると訴える方が多いです。
中には「唾液を飲みこもうとしてもうまく飲みこめない」と感じる方もいらっしゃいますが、多くの方は飲食物を嚥下したときには症状が現れにくいという特徴があります。
ヒステリー球は不安や動悸の症状が起こる

人によって異なりますがヒステリー球で稀に以下のような症状が起こることもあります。
・咳
・痰
・喉の痛み
・喉の圧迫感
・声枯れ
・吐き気
・めまい
・体力の低下
・不安
・動悸
・冷え
・腹部膨満感(お腹が張ったような感覚)
などが生じるケースがみられます。
また朝や夕方などに悪化しやすい、緊張すること起こりやすいといった、時間帯や環境の変化で起こることもあります。
原因には自律神経失調症が関係している?

ヒステリー球は様々な原因によって生じ、その原因を突き止めることは大変難しいです。
ただ、仕事などでストレスを強く受けている方が不安や疲労、緊張を強く感じた場面でヒステリー球の症状を自覚することを考えると自律神経が影響を受けて自律神経失調症へと発展しているのではないかと考えられます。
ストレスが原因でヒステリー球が生じるメカニズム

ヒステリー球は自律神経のうち「交感神経」が活発になることが関係していると考えられます。
不安や緊張、精神的なショックはストレスとして私たちの体に負荷をかけますが、このストレスを受けると、体の自律神経のバランスが崩れて交感神経が優位になります。
すると喉の周りの筋肉が過剰に収縮し、食道の内腔が細く締め付けられてる状態になります。
この結果、ヒステリー球による症状である、喉の異物感や圧迫感、嚥下時の不快感、声がれなどをきたすと考えられています。
喉に器質的障害がないのにも関わらず、喉に異物感がある場合は「最近大きなストレスを受けていないか」、「疲労がたまっていないか」と生活習慣を見直してみるとよいでしょう。
大きなストレスや疲労を抱えている場合はこのヒステリー球である可能性を考えてみてもいいかもしれません。
ヒステリー球の症状は漢方の半夏厚朴湯が処方される

器質的疾患(構造的な問題)ではないヒステリー球に対する確実な治療法や特効薬は西洋医学ではありません。
ただし、ヒステリー球による症状を緩和する目的で薬物治療が行われる場合があり、主に抗不安薬や抗うつ薬の処方がされます。
検査上、特に異常なものが見つからなければうつ病や心身症、神経症など精神的なものを疑うため心療内科をすすめられる事も多いです。
また、漢方薬ですと「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」が用いられることがあります。
半夏厚朴湯には精神をリラックスさせ、喉の不快感から起こる咳や吐き気を抑える作用があるとされています。
漢方薬は個人の体質によっては効果に差があるため、体質に応じて半夏厚朴湯だけでなく様々な漢方薬を用いています。
西洋薬の投薬では自律神経は改善しない

検査しても患部に器質的(構造的)な異常が見られなければ、不調の原因には精神的なストレスによる自律神経の乱れや肉体的な過度の緊張(疲労)による可能性がかなり高いと考えられます。
こういった機能的な障害による不調は鍼灸治療が適しています。
首、肩、背中の筋緊張は精神的、肉体的なストレスを生じさせやすく、本人の自覚のないまま自律神経のバランスを崩していることがよくあります。
この自律神経のバランスが崩れることで質の良い睡眠がとれなくなり、寝ても疲れが取れないため身体の回復が追い付かず身体の機能低下が起こります。
仮にその状態で病院から処方される抗うつ薬、抗不安薬、睡眠導入剤などの対症療法的な西洋薬の投薬を行ってもその場しのぎになってしまい根本的な改善にはなりません。
一番大事なことは疲れてしまっている身体の状態を元に戻してあげることです。
声枯れは胸鎖乳突筋を緩める鍼灸治療が効果的

ヒステリー球や声がれに対しての鍼灸治療では特に胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という筋肉を緩めることが大変重要です。
この筋肉は、重い頭を支え続けているのに加えて精神的ストレスによる影響をとても強く受けるためとても緊張しやすい筋肉です。
この胸鎖乳突筋が硬くなってしまうと、じつは発声にかかわる多くの筋肉が影響を受けてしまうことが研究でわかっています。
そのため首、肩、背中の筋肉を緩めることはもちろんですが、この胸鎖乳突筋を最大限緩めることが声帯まわりの筋肉も弛緩させて、喉の違和感や声の出しやすさの改善に効果があります。
当院の治療と合わせて漢方薬の服用を勧めています。
当院では漢方の販売や処方は行っておりませんが、東洋医学的な体質診断を行って効果的な漢方をお調べしています。
声枯れは鍼灸と漢方を合わせた自律神経の治療が効果的
このような自律神経の乱れで起こるストレス性の声枯れを治すには鍼灸治療が効果的です。
鍼灸治療には声枯れを起こしている原因である自律神経の不具合を正常な働きに改善し、声帯や食道周囲の筋肉の緊張を緩める効果があります。
また心身に溜まった疲労やストレスを完治させるために鍼灸と併せて漢方薬(半夏厚朴湯など)を組み合わせることで回復力が高まります。
「どこに行けば自分の不調を正しく改善できるかわからない」と治療方法でお悩みの方は当院にお気軽にご相談ください。
当院に受診された患者様の治療実績はこちらから

実際に当院に受診し改善された患者様の声と改善までの経過を報告します。
同じようにつらい思いをされている方の役に立てるのならばと皆さん快く掲載を許可頂きました。
これを読まれている患者様のご参考になれば嬉しく思います。
下記のリンクから別ページでご覧ください。


鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
【SNS】
Youtube , Instagram , X(Twitter)
この症状に対する質問