BLOG

ブログ

【上咽頭炎に葛根湯は効く?】症状別の漢方選びと正しい改善法

【上咽頭炎に葛根湯は効く?】症状別の漢方選びと正しい改善法

公開日:2026年07月22日
更新日:2026年07月22日

【監修者】
・鈴木貴之(すずきたかゆき)
【国家資格・所属】
・鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー  治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
・神奈川県の鍼灸整骨院にて15年勤務(院長職を務める)
【施術経過の同意について】
本ブログに掲載する施術の経過の情報は「私は本施術の経過を匿名化して貴院のウェブサイトに掲載することに同意します。」と患者様から同意書を得ております。また氏名・連絡先は公開されません。

「喉の奥の違和感が取れない」「上咽頭炎には麦門冬湯(ばくもんとうとう)が良いと聞いたけれど、葛根湯(かっこんとう)は効かないの?」そんな悩みを抱えていませんか?結論から言うと、上咽頭炎の初期段階や風邪の引き始め、肩こり・悪寒を伴う症状であれば「葛根湯」で改善が期待できます。ただし、上咽頭炎の症状(乾燥・粘り気のある痰・慢性化など)によって、選ぶべき漢方薬は大きく異なります。本記事では、上咽頭炎に対する葛根湯の効果や、自分の体質・症状に合った漢方薬の選び方、東洋医学的なアプローチについて分かりやすく解説します。

結論:上咽頭炎に葛根湯は効果あり!ただし「症状の段階」で使い分けが必須

上咽頭炎の不快な症状に葛根湯は有効ですが、どんな状態でも葛根湯を飲めば治るというわけではありません。まずは「どのような症状に葛根湯が効くのか」という結論からお伝えします。

葛根湯が適しているのは「初期の急性症状」
葛根湯は、体を温めて発汗を促し、炎症の初期症状を抑える漢方薬です。以下のような症状がある場合に強い味方となります。
・喉の奥(上咽頭)にツリツリとした違和感や痛みが出始めた
・首筋や肩のこり、悪寒(ゾクゾク感)を伴う
・風邪の引き始めのように熱っぽさがある
このように、発症してから間もない「急性期」には葛根湯が非常に効果的です。

慢性化した上咽頭炎や「乾燥」には別の漢方薬を
一方で、以下のような状態の場合は葛根湯だけでは不十分なケースが多く見られます。
・喉の乾燥感・イガイガ感が長期間続いている
・粘り気のある粘液や痰が喉にへばりつく(後鼻漏)
・すでに数ヶ月以上、慢性的に上咽頭炎に悩まされている

漢方医学では、症状や体質(証)に合わせて処方を変えることが基本です。葛根湯で効果が実感できない場合は、別の漢方薬を検討する必要があります。

なぜ「麦門冬湯だけではない」と言われるのか?上咽頭炎に用いられる主な漢方薬

上咽頭炎の漢方治療といえば「麦門冬湯(ばくもんとうとう)」が有名ですが、東洋医学においては一人ひとりの体質や症状に合わせて多角的なアプローチを行います。 代表的な漢方薬とその特徴を整理しました。

① 葛根湯(かっこんとう)
・向いている症状: 発熱前の悪寒、首・肩のこり、喉の初期の痛み
・特徴: 体表の「気」や「血」のめぐりを良くし、温めて発汗させることで病邪を追い出します。

② 麦門冬湯(ばくもんとうとう)
・向いている症状: 喉の激しい乾燥感、乾いた咳、イガイガ感
・特徴: 喉や気管支を潤す作用に優れており、うるおい不足(陰虚)による喉のトラブルに用いられます。

③ 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
・向いている症状: 慢性的な上咽頭炎、黄色い粘り気のある鼻水・後鼻漏、炎症の赤み
・特徴: 解熱・解毒作用を持ち、慢性化して熱がこもった状態の炎症を鎮めます。

④ 加味逍遥散(かみしょうようさん)や半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
・向いている症状: ストレスによる喉のつまり感(ヒステリー球)、自律神経の乱れ
・特徴: 東洋医学でいう「気(エネルギー)」の滞りをスムーズにし、神経性の喉の違和感を和らげます。

東洋医学から見た「上咽頭炎」のメカニズム

西洋医学では上咽頭のウイルス感染や細菌感染、アレルギーが原因とされますが、東洋医学(漢方)では「体のバランス崩れ」に着目します。

「肺」と「水(スイ)」のめぐりの悪化
東洋医学における「肺」は、呼吸器全般や皮膚、鼻、喉をコントロールする器官です。ストレスや過労、冷え、不規則な生活によって「肺」の働きが弱まると、体内の水分代謝(水)やバリア機能(衛気)が低下し、上咽頭に炎症が定着しやすくなります。

慢性化の原因は「熱」と「乾燥」
初期の冷えからくる炎症(葛根湯の適応)を放っておくと、体内に「熱」がこもり、水分が奪われて「乾燥」へと変化します。慢性上咽頭炎で悩む方の多くは、この「熱+乾燥」の状態に移行しているため、単に冷えを散らす葛根湯だけでは治りにくくなるのです。

西洋医学では上咽頭のウイルス感染や細菌感染、アレルギーが原因とされますが、東洋医学(漢方)では「体のバランス崩れ」に着目します。

「肺」と「水(スイ)」のめぐりの悪化
東洋医学における「肺」は、呼吸器全般や皮膚、鼻、喉をコントロールする器官です。ストレスや過労、冷え、不規則な生活によって「肺」の働きが弱まると、体内の水分代謝(水)やバリア機能(衛気)が低下し、上咽頭に炎症が定着しやすくなります。

慢性化の原因は「熱」と「乾燥」
初期の冷えからくる炎症(葛根湯の適応)を放っておくと、体内に「熱」がこもり、水分が奪われて「乾燥」へと変化します。慢性上咽頭炎で悩む方の多くは、この「熱+乾燥」の状態に移行しているため、単に冷えを散らす葛根湯だけでは治りにくくなるのです。

上咽頭炎の漢方薬服用時の注意点

漢方薬は市販(ドラッグストア)でも購入でき手軽ですが、医薬品であることに変わりはありません。安全に服用するために、以下の点に注意してください。

① 自分の「体質(証)」に合っていないと逆効果になることも
例えば、体に熱がこもっている状態の人が、温める作用の強い葛根湯を長期間服用すると、逆に炎症が悪化したり、胃腸に負担がかかったりすることがあります。

② 副作用や併用薬に注意する
葛根湯や麦門冬湯には「甘草(カンゾウ)」という生薬が含まれています。甘草の重複摂取は「偽アルドステロン症」(高血圧やむくみなど)を引き起こすリスクがあるため、複数の漢方薬や風邪薬を同時に飲む際は注意が必要です。

③ 早めに耳鼻咽喉科や専門医へ相談する
市販の葛根湯を数日間服用しても症状が改善しない場合や、激しい痛み・高熱・息苦しさがある場合は、自己判断を続けず速やかに耳鼻咽喉科などの専門医を受診してください。Bスポット療法(EAT療法)などの西洋医学的処置と漢方薬を併用することが効果的な場合も多くあります。

【FAQ】上咽頭炎と葛根湯に関するよくある質問

Q1. 葛根湯はどのくらいの期間飲んでいいですか?
A. 葛根湯は基本的に「短期間(風邪の引き始めの1〜2日〜1週間程度)」の服用に適した漢方薬です。数日間服用しても変化がない場合は、症状に対して処方が合っていない可能性があるため、服用を中止して医師や薬剤師に相談してください。

Q2. 市販の葛根湯と病院で処方される葛根湯の違いは何ですか?
A. 含まれている生薬の種類は基本的に同じですが、医療用漢方エキス製剤の方が成分量が多めに設定されている場合(満量処方など)があります。また、医師の診察を受けることで、自分の体質に本当に合った処方を出してもらえるメリットがあります。

Q3. 後鼻漏(喉に鼻水が落ちる)にも葛根湯は効きますか?
A. 風邪の初期に生じるサラサラした鼻水や後鼻漏であれば効果が期待できます。しかし、慢性化して粘り気のある黄色い痰や鼻水が落ちてくる場合は、葛根湯よりも「荊芥連翹湯」や「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」などが適していることが多いです。

Q1. 葛根湯はどのくらいの期間飲んでいいですか?
A. 葛根湯は基本的に「短期間(風邪の引き始めの1〜2日〜1週間程度)」の服用に適した漢方薬です。数日間服用しても変化がない場合は、症状に対して処方が合っていない可能性があるため、服用を中止して医師や薬剤師に相談してください。

Q2. 市販の葛根湯と病院で処方される葛根湯の違いは何ですか?
A. 含まれている生薬の種類は基本的に同じですが、医療用漢方エキス製剤の方が成分量が多めに設定されている場合(満量処方など)があります。また、医師の診察を受けることで、自分の体質に本当に合った処方を出してもらえるメリットがあります。

Q3. 後鼻漏(喉に鼻水が落ちる)にも葛根湯は効きますか?
A. 風邪の初期に生じるサラサラした鼻水や後鼻漏であれば効果が期待できます。しかし、慢性化して粘り気のある黄色い痰や鼻水が落ちてくる場合は、葛根湯よりも「荊芥連翹湯」や「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」などが適していることが多いです。

まとめ:自分の症状に合った漢方を選び、快適な毎日を取り戻そう

本記事のポイントを振り返ります。

・葛根湯は上咽頭炎の「初期症状(ゾクゾク感・肩こり・軽い痛みの段階)」に非常に効果的。
・慢性化、激しい乾燥、粘り気のある後鼻漏には、麦門冬湯や荊芥連翹湯など別の漢方薬が適している。
・自分の体質(証)に合わない漢方薬の長期服用は避け、早めに専門医へ相談することが大切。

今日からできるネクストアクション
喉の不快感を和らげ、不調を解消するために以下のステップを実践してみましょう。

1. 現在の症状をチェックする: 「引き始め+寒気」なら葛根湯、「乾燥+乾咳」なら麦門冬湯を目安に検討する。
2. 喉の保湿・保温を徹底する: マスクの着用やこまめな水分補給で、上咽頭の乾燥を防ぐ。
3. 症状が続く場合は受診する: 2〜3日試して改善しない場合や症状が重い場合は、我慢せずに耳鼻咽喉科や漢方専門医の診察を受ける。

正しいアプローチで喉の違和感を解消し、すっきりとした快適な日々を取り戻しましょう!

慢性的な上咽頭炎には東洋医学の「鍼灸治療」も効果的!

上咽頭炎の不調が長引く場合や、漢方薬だけでは変化を感じにくい方には「鍼灸治療」を併用するアプローチも非常におすすめです。東洋医学において、鍼灸は首や肩まわりの血行を促し、自律神経の乱れを整えることで、身体が本来持つ自己治癒力を高める効果があります。上咽頭周辺の慢性的な炎症や粘膜の過敏さを和らげ、後鼻漏などの不快な症状を根本から和らげるサポートをしてくれます。「薬だけに頼らず体質からしっかり改善したい」とお悩みの方は、ぜひ鍼灸院コモラボへ相談してみてください。



この症状に対する質問

質問をどうぞ

一覧に戻る