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柴胡加竜骨牡蛎湯はハイリスク?理由とセロトニンへの効果・正しい飲み方
- カテゴリ:
- 全身のお悩み
公開日:2026年06月16日
更新日:2026年06月16日
【監修者】
・鈴木貴之(すずきたかゆき)
【国家資格・所属】
・鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
・神奈川県の鍼灸整骨院にて15年勤務(院長職を務める)
【施術経過の同意について】
本ブログに掲載する施術の経過の情報は「私は本施術の経過を匿名化して貴院のウェブサイトに掲載することに同意します。」と患者様から同意書を得ております。また氏名・連絡先は公開されません。
目次
「最近ストレスで眠れない…」「イライラや不安が止まらない…」そんな心の不調に悩む方から注目されている漢方薬が「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」です。ネットで調べると「セロトニンを増やす」というポジティブな噂がある一方で、「ハイリスク」という不穏な言葉を目にして不安になっていませんか?結論から言うと、柴胡加竜骨牡蛎湯自体が危険な薬というわけではありません。しかし、体質(証)が合わない人が飲むと副作用が出る「ハイリスク」な一面があるのは事実です。この記事では、プロの視点から「ハイリスクと言われる本当の理由」や「セロトニンとの関係性」を分かりやすく解説します。
【結論】柴胡加竜骨牡蛎湯が「ハイリスク」と言われる3つの理由

柴胡加竜骨牡蛎湯がハイリスク、あるいは危険だと言われるのには、明確な3つの理由があります。 漢方薬は「生薬(天然由来の成分)」だから副作用がなくて安心、と思い込んでいる方は特に注意が必要です。
① 体力が衰えている人(虚証)には強すぎる
漢方には、その人の体力や体質を表す「証(しょう)」という概念があります。 柴胡加竜骨牡蛎湯は、基本的に「比較的体力がある人(実証)」に向けて作られたお薬です。
・向いている人: 体力があり、イライラしやすく、便秘がちな人
・向いていない人: 元々体力がなく、胃腸が弱い人、冷え性の人(虚証)
体力が落ちている人が服用すると、胃もたれ、下痢、腹痛などの胃腸障害を起こすリスクが高くなります。これが「ハイリスク」と呼ばれる大きな理由です。
② 重篤な副作用(間質性肺炎・肝機能障害)の報告がある
頻度としては非常にまれですが、柴胡加竜骨牡蛎湯には以下のような重大な副作用が報告されています。
・間質性肺炎: 階段を上ったりすると息切れがする、空咳、発熱など
・肝機能障害: 体がだるい、皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
これらは飲み始めから数週間〜数ヶ月以内に現れることが多く、放置すると危険です。
③ インターネットで誰でも手軽に買えてしまう
現在、柴胡加竜骨牡蛎湯はドラッグストアやネット通販(Amazon等)で「市販薬(第2類医薬品)」として簡単に購入できます。 専門家(医師・薬剤師・登録販売者)による「体質の見極め」を経ずに自己判断で長期服用してしまう人が多いことこそが、現代における最大のハイリスク要因と言えます。
注意
「効き目がありそうだから」という理由だけで選ぶのは禁物です。体質に合っているかどうか、必ず専門家に相談しましょう。
柴胡加竜骨牡蛎湯と「セロトニン」の気になる関係性
ネット上では「柴胡加竜骨牡蛎湯にはセロトニンを増やす効果がある」という情報をよく見かけます。これは医学的に本当なのでしょうか?
脳内の「気の滞り」をスムーズにする
漢方の世界では、自律神経の乱れやメンタルの不調を「気(き)」の巡りの悪さ(気鬱・気逆)と考えます。 柴胡加竜骨牡蛎湯は、この滞った「気」を流し、精神を安定させるのが得意な漢方薬です。 近年、この漢方の働きを西洋医学(現代医学)の視点から解明する研究が進んでいます。
セロトニン神経系へのアプローチ
近年の精神薬理学的な研究において、柴胡加竜骨牡蛎湯に含まれる成分(特に「柴胡」など)が、脳内のセロトニン受容体や神経系になんらかの良い影響を与えている可能性が示唆されています。
・西洋医学の抗うつ薬(SSRIなど): セロトニンの再取り込みをブロックして強制的に脳内のセロトニン濃度を高める。
・柴胡加竜骨牡蛎湯: 自律神経のバランスを整えるプロセスの中で、間接的にセロトニンなどの脳内物質の働きをサポートする。
つまり、「薬そのものがセロトニンをドバドバ増やす」というよりは、「自律神経を整えることで、セロトニンが適切に働く環境をサポートしてくれる」と解釈するのが自然です。
柴胡加竜骨牡蛎湯の効果と配合されている「生薬」の秘密
なぜこの漢方薬が、イライラや不眠に効くのでしょうか?その秘密は、名前に隠された「生薬(しょうやく)」の組み合わせにあります。柴胡加竜骨牡蛎湯には、主に以下のような生薬が配合されています。
【生薬 / 名主な役割・効果】
柴胡(さいこ) / 体の熱や炎症を冷まし、イライラを鎮める(主薬)
竜骨(りゅうこつ) / 大型哺乳類の骨の化石。気持ちを落ち着かせ、動悸を鎮める
牡蛎(ぼれい) / カキの殻。竜骨と同じく、精神異常興奮や不眠を抑える
半夏(はんげ) / 神経性の胃炎や、喉のつかえ感を解消する
茯苓(ぶくりょう) / 体内の余分な水分を排出し、胃腸を整え、不安を和らげる
重い不安や動悸に対して、「竜骨」と「牡蛎」というカルシウム分を豊富に含んだ生薬がダブルで働くことで、乱れた神経を強力にホールドし、鎮めてくれるのです。
【チェックリスト】あなたが「合う人」「合わない人」の見分け方
自分が柴胡加竜骨牡蛎湯を飲んでも大丈夫か、以下のチェックリストで確認してみましょう。
◯ 柴胡加竜骨牡蛎湯が「合う人」
・体力は中等度以上(普段は比較的元気)
・精神不安があって、どうしようもなくイライラする
・体に熱がこもっている感じがし、便秘になりやすい
・夜、考え事をしてしまって寝付けない
・胸からみぞおちあたりにかけて、苦しさや圧迫感がある
✕ 柴胡加竜骨牡蛎湯が「合わない人(ハイリスクな人)」
・著しく体力が衰えている、または虚弱体質
・胃腸が弱く、日常的に下痢や軟便を繰り返している
・体が冷えやすく、顔色が青白い
・他の漢方薬(特に「甘草」や「大黄」を含むもの)を併用している
・過去に漢方薬でアレルギーや胃痛を起こしたことがある
胃腸が弱い方や体力が落ちている方がメンタルケアをしたい場合は、「加味帰脾湯(かみきひとう)」や「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」など、別の漢方薬が第一選択肢になるケースが多いです。
安全に効果を実感するための「正しい飲み方・注意点」
もし服用を始める場合は、リスクを最小限に抑えるために以下のルールを守ってください。
食前または食間に「温水」で飲む
漢方薬は、胃が空っぽの状態(食前30分前、または食後2時間のお腹が空いたタイミング)で飲むのが最も吸収が良く効果的です。冷たい水ではなく、ぬるま湯(白湯)で溶かすように飲むと、胃腸への負担を減らせます。
2週間〜1ヶ月を目安に様子を見る
漢方薬は長く飲まないと効かないと思われがちですが、柴胡加竜骨牡蛎湯のような「気の滞り」を改善するタイプは、早い人では数日から1〜2週間で効果を実感できます。もし1ヶ月ほど服用しても全く症状が変わらない、あるいは悪化する場合は、体質に合っていない可能性が高いため服用を中止してください。
他の薬との飲み合わせに注意する
西洋医学の抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などをすでに処方されている方は、自己判断で漢方薬を併用しないでください。作用が重複したり、思わぬ副作用を招いたりすることがあります。必ず主治医に確認を取りましょう。
柴胡加竜骨牡蛎湯に関するFAQ(よくある質問)

Q1. 毎日飲み続けても依存性はありませんか?
A1. 依存性(やめられなくなる依存症状)はありません。 西洋医学の安定剤や睡眠薬(ベンゾジアゼピン系など)のように、習慣性になってやめられなくなるリスクは極めて低いです。ただし、体質に合わないまま長期連用するのは副作用のリスクを高めるため、症状が改善したら徐々に減量・休薬していくのが一般的です。
Q2. 飲んですぐにイライラが収まるような即効性はありますか?
A2. トンチキな即効性(飲んで数分で劇的に変わるなど)はありませんが、比較的早く効く部類です。 頓服(とんぷく)として、強い不安や緊張を感じる前に飲む方法もあります。しかし、基本的には数日から1〜2週間かけて「気がつけば最近イライラしにくくなったな」「寝付きが良くなったな」という形で効果を実感していくものです。
Q3. 高血圧の人が飲んでも大丈夫ですか?
A3. 主治医への確認が必要です。 柴胡加竜骨牡蛎湯は、高血圧に伴う動悸や不安にも用いられることがあります。しかし、市販の柴胡加竜骨牡蛎湯の製品によっては、血圧に影響を与える生薬(製品の処方構成による)が含まれている場合や、高血圧の処方薬との兼ね合いがあるため、必ず医師や薬剤師に相談してください。
まとめ:あなたの明日からのネクストアクション
柴胡加竜骨牡蛎湯は、「体力がある程度あり、ストレスやイライラで精神的に追い詰められている人」にとっては、自律神経を整えセロトニンの働く環境をサポートしてくれる非常に心強い味方です。 しかし、体質に合わない「虚証(虚弱体質)」の人が飲むと、胃腸障害などのリスクを伴う「ハイリスク」な薬に変わってしまいます。 心と体のSOSを無視せず、健やかな毎日を取り戻すために、明日から以下のステップを実践してみましょう。
1. まずは自分の体質をセルフチェックする
(上記の「合う人・合わない人」を確認)
2. 自己判断で購入せず、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談する
(「自分の体質(証)に合っているか」をプロの目で診断してもらいましょう)
3. 生活習慣の改善も並行して行う
(セロトニンを増やすために、朝の光を浴びる、軽いウォーキングをする、トリプトファンを含む大豆製品やバナナを食べるなども効果的です)
最後に
精神的な不安や不眠が長く続き、日常生活に支障が出ている場合は、漢方薬だけに頼らず、早めに心療内科や精神科などの専門医を受診することをおすすめします。あなたの心が少しでも軽くなるよう、正しい知識を持って一歩を踏み出してみましょう。
漢方が合わない人へ!自律神経を整えるなら「鍼灸治療」も有効
柴胡加竜骨牡蛎湯のリスク(体質に合わない・胃腸が弱いなど)が気になる方や、自律神経の乱れによるイライラ・不眠を根本から整えたい方には、副作用のない「鍼灸治療」という選択肢も非常に有効です。鍼灸は、東洋医学の観点から一人ひとりの「証(体質)」を見極め、乱れた「気」の巡りをスムーズに整えます。さらに、施術によって心身をリラックスさせることで、脳内のセロトニン分泌を促し、自律神経のバランスを回復させる効果が期待できます。漢方の服用に不安を感じている方は、ぜひ一度鍼灸院コモラボへ相談してみましょう。


鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
鈴木貴之(すずきたかゆき)
【国家資格・所属】
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【医療受診の案内と施術の注意点】
次の症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。強い胸痛、意識障害、急激な症状の悪化、高熱、持続する出血。鍼灸・整体は有益ですが、抗凝固薬服用中、出血傾向、妊娠初期、感染症の疑いがある方は施術前に必ず医師へ相談してください。
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
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