偏頭痛とめまいの原因と改善法｜鍼灸で症状が軽減する実践ガイド

公開日：2025年11月15日
更新日：2025年12月03日

【監修者】
・鈴木貴之（すずきたかゆき）
【国家資格・所属】
・鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー  治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
・神奈川県の鍼灸整骨院にて15年勤務（院長職を務める）
【施術経過の同意について】
本ブログに掲載する施術の経過の情報は「私は本施術の経過を匿名化して貴院のウェブサイトに掲載することに同意します。」と患者様から同意書を得ております。また氏名・連絡先は公開されません。

はじめに：偏頭痛とめまいが同時に起こるつらさ

偏頭痛に伴う「めまい」は、単なる頭痛以上に生活の質を下げる症状です。立ち上がるとふらつく、吐き気を伴う、仕事や家事に集中できないなど、患者の悩みは深刻です。臨床経験を持つ鍼灸師の視点から、**「偏頭痛めまい」**をテーマに、原因・改善法・鍼灸の効果を具体例とともに解説します。

偏頭痛とめまいの関係性

偏頭痛にめまいが伴う場合、**前庭偏頭痛（vestibular migraine）**と呼ばれることがあります。これは脳の血管反応だけでなく、平衡感覚を司る前庭神経系が関与しているためです。

主な症状

・頭痛と同時に起こる回転性めまい
・吐き気や嘔吐を伴う
・光や音に過敏になる
・数分〜数時間続くふらつき

偏頭痛めまいの原因

自律神経の乱れ

ストレスや睡眠不足で交感神経が過剰に働き、血流や神経伝達が乱れる。

血流障害

後頭部や首肩の筋緊張による血流低下が、めまいを誘発する。

ホルモン変動

女性では月経周期や更年期に伴うホルモン変動が偏頭痛めまいを悪化させる。

薬が効かないときのセルフケア

薬で十分に改善しない場合、以下のセルフケアが有効です。

姿勢改善

長時間の前傾姿勢を避け、首肩を定期的にストレッチする。

水分補給と軽食

脱水や低血糖はめまいを悪化させるため、常温の水や軽食を摂る。

暗室での安静

光や音を遮断し、静かな環境で休む。

鍼灸による改善メカニズム

鍼灸は薬が効きにくい偏頭痛めまいに対して有効な補助療法です。

筋緊張の緩和

後頭下筋群や僧帽筋の緊張を緩め、血流を改善。

自律神経の調整

合谷・内関などのツボで交感神経の過剰反応を抑える。

平衡感覚の安定

耳周囲や後頭部のツボ刺激で前庭神経系の働きを整える。

鍼灸の実践プラン（5回で評価）

臨床で用いる短期プランを紹介します。

施術の流れ

・1回目：問診・評価・緊急緩和
・2〜3回目：筋緊張緩和と自律神経調整
・4回目：生活習慣改善の指導
・5回目：効果判定と維持計画

評価指標：発作頻度、めまいの強さ、薬使用回数、日常生活の支障度。

患者の感想文：5回の鍼灸治療で改善した体験（40代男性）

「私は40代の男性で、長年偏頭痛とめまいに悩まされてきました。仕事中に突然頭がズキズキと痛み、立ち上がるとふらついて倒れそうになることもありました。薬を飲んでも一時的にしか効かず、根本的な改善を望んで鍼灸院コモラボで鍼灸治療を受けることにしました。
1回目の施術後は少し軽くなった程度でしたが、2回目には頭痛の頻度が減り、めまいも和らぎました。3回目には肩や首のこりがほぐれ、集中力が戻ってきました。4回目には頭痛の強さが半分以下になり、5回目の施術後にはめまいがほとんど消え、仕事に支障がなくなりました。
『偏頭痛めまい』に悩んでいた日々が嘘のように、今では快適に生活できています。鍼灸の効果を実感し、心から感謝しています。」

結論：鍼灸は偏頭痛めまいの有力な補助療法

偏頭痛めまいは薬だけでは改善が難しいケースが多く、筋緊張・血流障害・自律神経の乱れが原因となります。鍼灸はこれらを改善する補助療法として有効であり、短期プラン（週1回×5回）で効果を評価することが推奨されます。まずは医療機関で診断を受け、薬とセルフケアを基本に、鍼灸を併用することで根本改善を目指しましょう。