鼻の奥で音が鳴る｜上咽頭炎で鼻水止まらない後鼻漏の原因

公開日：2025年06月27日
更新日：2025年06月27日

このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。

後鼻漏とは分泌物がのどに流れ落ちる状態

後鼻漏とは鼻の奥にある副鼻腔や上咽頭（鼻咽腔）で産生された分泌物が、鼻の穴から出ず、後ろに回ってのどに流れ落ちる状態のことです。
鼻水がたくさんのどに流れ込むことで、のどの違和感や不快感が生じるに加え、のどの粘膜を傷つける恐れがあります。
重症の場合、後鼻漏の不快感によって食事や睡眠などの日常生活に支障をきたす場合があります。

後鼻漏の症状

後鼻漏が起こると下記のような症状が起こります。

・鼻水がのどへ流れ落ちてくる
・咳(せき)
・痰(たん)が絡む
・のどの違和感
・のどの異物感
・食事がとりにくい
・睡眠障害

後鼻漏が起こる原因

後鼻漏の原因となる疾患としては以下のようなものが挙げられます。

風邪などのウイルス感染

鼻に侵入したウイルスや細菌を排除するために鼻水が多くなります。
この鼻水はのどに流れることで後鼻漏が起こります。

アレルギー性鼻炎

花粉やハウスダストなどのアレルギーの原因物質に対する反応によって鼻水が多くなります。
とくに上咽頭部でアレルギー反応が起こるとのどに流れる鼻水の量も増えます。

副鼻腔炎

顔や頭の骨の中に形成された副鼻腔と呼ばれる空洞に生じる炎症です。
副鼻腔内に粘り気のある鼻水が溜まるとのどに膿などの分泌物が流れ出ていきます。

上咽頭炎

鼻の奥にある上咽頭で炎症が起こった状態です。
細菌やウイルス感染などで起こり、後鼻漏が起こる主な原因となります。

耳鼻科における後鼻漏の診断

耳鼻科では後鼻漏の原因を特定するために必要に応じた検査を行います。
とくにアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、上咽頭炎の有無について確認します。

・内視鏡検査
・副鼻腔CT検査
・鼻と咽頭における細菌検査
・アレルギー検査

原因となる疾患が明らかになった後は、それに対する治療を行って症状改善を目指します。

後鼻漏の治療法

耳鼻科では分泌物（鼻水）を発生させている原因別に以下の治療を行います。

アレルギー性鼻炎が原因

・抗アレルギー薬の内服
・点鼻薬
・レーザー治療(下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術)
・手術療法(後鼻神経切除術)
・舌下免疫療法

副鼻腔炎が原因

・抗菌薬などの内服
・ネブライザー治療
・手術療法(内視鏡下副鼻腔手術)

上咽頭炎が原因

・抗菌薬などの内服
・ネブライザー治療
・Bスポット療法（上咽頭擦過治療：EAT療法）

上咽頭炎は必要に応じて漢方薬を処方する場合もあります。

後鼻漏を自力で治す方法

後鼻漏の原因となるアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、上咽頭炎などの諸疾患に対して、鼻うがい(鼻洗浄)は予防・症状緩和の効果が期待できます。
販売されている鼻うがい用品を活用しての鼻うがいが自力で治す方法として推奨されます。

上咽頭炎は当院の鍼灸治療で改善できます

このような慢性上咽頭炎には鍼灸治療が効果的です。
慢性上咽頭炎は西洋医学的な薬物療法やマニュアル通りの治療(Bスポット療法)では良くなりません。

改善のためには一人ひとりの体質の違い、生活環境の違いなどを考慮した治療が必要です。
それが可能なのが当院の鍼灸治療による自律神経の調整です。

ぜひ、長引く慢性上咽頭炎や再発、予防などでお悩みの方はご相談ください。

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