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人混みが苦手|パニック障害の電車やバスの人混みを克服
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公開日:2025年05月01日
更新日:2025年05月01日
このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
目次

パニック障害で起こる苦手な場所を克服するために

パニック障害の治療を希望され来院される方の中で多い症状に「電車やバスに乗ることが怖い」というものがあります。
パニック障害は、突然起きる動悸や息苦しさといったパニック発作だけではなく、このような広場恐怖や慢性的な身体症状といった様々な症状があります。
そのためパニック障害の1つの症状である広場恐怖を理解することは改善の近道になります。
今回は「人混みが苦手|パニック障害の電車やバスの人混みを克服」と題して広場恐怖とその回避について詳しく解説していきます。
薬で発作は抑えられても不安は残り続ける

パニック障害で起こる発作はSSRIや長時間型の抗不安薬などの薬物療法で一時的に抑えることはできます。
しかし、広場恐怖、回避行動、慢性的な身体的な不調などは薬の効果がありません。
そのため漫然と服薬を続けているだけでは「パニック発作は薬で抑えられているが漠然と不安は残る」という状態が続きます。
この状態では苦手な場所が広がり日常生活や活動の範囲が狭い状態のままです。
不安状態が高まると改善への諦めた思いに

さらにこの不安状態が全般化すると「自分では不安をコントロールできない」という思いが起きてしまいます。
この状態になるとさらなる不安の中に飲み込まれて身動きできなくなります。
重度の不安状態になると「あの怖いパニック発作が起きなければ、後は何とか耐えていける」といったパニック障害の改善への諦めた思いも抱くようになります。
しかし、パニック障害は治療法があります。
人生の楽しみも取り戻すことができますのでご安心ください。
広場恐怖とは空間に対する怖れの反応

そもそも広場恐怖とはどのようなものでしょうか。
漢字で「広場」と書くために、広い場所を怖れる病気と勘違いすることがよくあります。
そのため最近では空間恐怖と呼ぶこともあります。
広いショッピングモールなどでは「大勢の人に囲まれた」と恐怖に感じたり、エレベーターや自宅のお風呂、トイレなど狭い場所だと「人が助けに来てくれない」と恐怖を感じて扉を閉めることができなくなります。
広場恐怖といいますが、正しくは広い場所を怖れる病気ではなく、逃げられない、発作が起きたときに助けを求められない場所や状況に対して怖れを感じ、その空間を避けることをいいます。
パニック障害で起こる苦手な場所について

広場恐怖で多く見られる症状には以下のものがあります。
・知らない大勢の人の中が苦手
・地下鉄、バス、飛行機などの乗り物に乗れない
・高層階ビルのエレベーターが怖い
・高速道路が運転できない
・トンネルや橋の上が通れない
・映画館、ショッピングモール、美容院、歯医者に行けない
・人混み、行列に並ぶことができない
・家に一人でいることが怖い
症状は人それぞれ細かく違う

また、同じ「電車やバスに乗れない」という症状でも人によって細かく変わってきます。
・各駅停車は大丈夫だけれども、急行や特急はダメ
・トイレの付いていない車両はダメ
・市バスは大丈夫だけれども、トイレがついていない高速バスはダメ
というような違いがあります。
その理由には人それぞれの恐怖に感じる状況が異なることが関係しています。
当院にも過去におられたパニック障害
このように広場恐怖は症状を引き起こす原因の空間を回避することが多くなるため社会生活が制限されて活動範囲も狭くなる傾向にあります。
なかには、出勤のために家を出る時間を1~2時間早くして混んでいる電車を避ける方もいます。
他にも、以下のような症状の方も当院にはおられました。
・歯医者さんが怖いため虫歯の治療を受けられない
・MRI検査が怖いため精密検査ができない
・高速道路が怖くて家族で遠出の旅行ができない
・地下鉄が怖くて通勤できず休職を余儀なくされた
こういった症状により生活に支障が出てくると非常につらいです。
自分での力ではコントロールできないという無力感が強くなってしまうのが何より困ります。
広場恐怖が生まれる心理について

多くの患者様は「パニック発作が起こるかもしれない」という状況を予期して不安が起こります。
しかし、その状況が本当に命の危険性があるからと感じているわけではありません。
そうではなく発作が起きたら「周囲に迷惑をかける、人前で恥ずかしいことになる」という心理から生じています。
また飛行機、列車、バス、エレベーター、エスカレーターが多くのパニック障害の方にとって「起こると困る場所(予期不安になりやすい)」と考えられている理由にはそれらが「止まるまでは降りることが出来ない場所」というものがあります。
銀行や店で列を作って待つことも同じ心理です。
もしパニック発作が起きたら助けに来てくれる人がいないと考えるとこういった空間に対しては恐怖を感じます。
その他にも、
・夜、1人で家にいること
・人気のない淋しい道路を一人で運転すること
・人気のない浜辺や広場に一人でいること
・携帯電話が繋がらない
などに対して恐怖を感じるのも同じ心理です。
このようにパニック発作が起きる状況を本人がどのように考えるかで苦手意識や回避する場所に違いが出てきます。
広場恐怖を克服するには曝露療法がカギ

広場恐怖に対して心療内科で行うアプローチには「段階的曝露療法」という専門的な技法を行います。
これは、不安で避けていた状況や空間に対してできる範囲内に接触するチャレンジをおこなう方法です。
「不安だけれどもなんとか大丈夫だ」
「自分の力で不安をコントロールできる」
という成功体験を少しずつ積み上げてメンタル面をコントロールする治療になります。
当院の患者様でも以前は広場恐怖で外出がほとんどできなかった状態からこの認知行動療法の治療を行って克服して今は元気に働いている人もいらっしゃいます。
パニック障害でお悩みの方はご相談ください
パニック障害でお悩みの方に「できればお薬を減らしていきたい」「お薬を使わない体に優しい治療で治したい」という希望の方が多くおられます。
当院では、鍼灸施術でパニック障害の症状を緩和、改善させていくことができるようにサポートしております。
とくに当院では東洋医学に基づく鍼灸を行っており、身体の筋肉の緊張緩和だけでなく精神的なストレスや疲労の解消にもつながります。
ぜひ、パニック障害でお悩みのかたはご相談ください。
当院で患者様の治療実績はこちらから

【患者様の声 パニック障害】
「パニック障害による発作的な息苦しさ」
30歳女性 東京都在住
Q1.当院の鍼灸治療を受ける前は、どのようなお悩みや気になることがありましたか?
パニック障害という病気で急に息苦しくなったり、不安感が出たりと薬による毎日が続き食事もおいしく感じなく外食も苦だった。
Q2.(上記の状態が)ある事で、どのような嫌な思いをしましたか?
薬をやめる事ができない先が全く見えなく内向的な性格になりつつあった。人とのコミュニケーションをとるのが嫌だった。
Q3.実際に当院の鍼灸治療を受診してみて、どのように感じましたか?
最初は本当にうたがっていたが通院をして1年、2年が経過すると本当に気持ちに余裕が生まれてきました。少しずつですが以前の身体の状態がうそのようです。薬もなくしていけると勇気をもらえます。本当に良くなっているのでこれからも宜しくお願いします。
Q4.当院へのご意見・ご要望があれば、ぜひお聞かせください。
感謝しかありません!
他にも実際に当院ご来院になって改善された患者様の声と改善までの経過を報告しています。
下記のリンクから別ページでご覧ください。


鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
【SNS】
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