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呼吸機能改善ガイド|運動療法で呼吸機能の回復を目指す実践プラン

呼吸機能改善ガイド|運動療法で呼吸機能の回復を目指す実践プラン

公開日:2025年12月19日
更新日:2025年12月19日

このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
【監修者】
・鈴木貴之(すずきたかゆき)
【国家資格・所属】
・鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー  治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
・神奈川県の鍼灸整骨院にて15年勤務(院長職を務める)
【施術経過の同意について】
本ブログに掲載する施術の経過の情報は「私は本施術の経過を匿名化して貴院のウェブサイトに掲載することに同意します。」と患者様から同意書を得ております。また氏名・連絡先は公開されません。

本記事は「呼吸機能 改善/呼吸機能 回復」をテーマに、呼吸器内科医・理学療法士・臨床鍼灸師の監修を想定して作成した実践ガイドです。COPDや慢性呼吸器疾患で息切れに悩む方、術後や加齢で呼吸機能が低下した方が安全に取り組める運動療法と生活改善、評価法を具体的に示します。医療的判断が必要な場合は必ず主治医と相談してください。

呼吸機能改善の目的と最初に確認すること

呼吸機能改善の目的は「息切れの軽減」「日常活動の回復」「生活の質(QOL)向上」です。まずは診断の確認(COPD、術後、心不全など)、安静時のSpO₂、日常の活動量、服薬状況を記録しましょう。医師の許可が得られたら、次のステップに進みます。臨床では、記録を取るだけで患者自身が改善の優先順位を理解できることが多く、治療の継続率が上がります。

呼吸機能改善の目的は「息切れの軽減」「日常活動の回復」「生活の質(QOL)向上」です。まずは診断の確認(COPD、術後、心不全など)、安静時のSpO₂、日常の活動量、服薬状況を記録しましょう。医師の許可が得られたら、次のステップに進みます。臨床では、記録を取るだけで患者自身が改善の優先順位を理解できることが多く、治療の継続率が上がります。

安全に始める運動療法の基本(何を・どれくらい)

呼吸機能の回復の核は「有酸素運動+筋力トレーニング+呼吸筋トレーニング」です。目安は有酸素運動30分×週3回(速歩や自転車)、筋力トレは週2回の下肢中心の軽負荷トレーニング、呼吸筋トレは1日数分の口すぼめ呼吸や腹式呼吸を取り入れます。負荷は主治医や理学療法士と相談し、息切れが強い場合は短時間を複数回に分けて行う「分割運動」が有効です。安全管理としては、運動中のSpO₂、主観的呼吸困難スケール(Borgスケール)を用いてモニターします。

呼吸リハで使う具体的技術(実践編)

口すぼめ呼吸は呼気をゆっくりにして気道内圧を保ち、呼吸効率を上げます。腹式呼吸は横隔膜を使うことで浅い胸式呼吸を減らし、呼吸筋の疲労を軽減します。どちらも1回数分、朝晩と運動後に行うと効果的です。臨床経験では、これらを継続した患者で日常の息切れが軽減し、夜間の安静時呼吸数が低下する傾向が見られます。

口すぼめ呼吸と腹式呼吸の実践

口すぼめ呼吸は呼気をゆっくりにして気道内圧を保ち、呼吸効率を上げます。腹式呼吸は横隔膜を使うことで浅い胸式呼吸を減らし、呼吸筋の疲労を軽減します。どちらも1回数分、朝晩と運動後に行うと効果的です。臨床経験では、これらを継続した患者で日常の息切れが軽減し、夜間の安静時呼吸数が低下する傾向が見られます。

持久力向上のための段階的歩行訓練

6分間歩行試験を基準に、目標距離を設定して段階的に歩行時間を延ばします。初期は短時間(5〜10分)を複数回、慣れてきたら連続時間を延ばす方法が安全で効果的です。エルゴメーターや階段昇降を併用する場合は心拍数と酸素飽和度を確認しながら行います。

リスク管理と評価指標(医療連携の重要性)

運動療法中は低酸素、頻脈、胸痛などの兆候に注意が必要です。評価指標としては6分間歩行距離、安静時および運動時のSpO₂、Borgスケール、日常生活動作(ADL)評価を用います。定期的に医師と結果を共有し、薬物療法や酸素療法の調整が必要かを判断します。特に心血管リスクや重度の低酸素がある場合は専門施設でのリハビリが推奨されます。

鍼灸の補助的役割と臨床での観察

鍼灸は直接的に肺機能を回復させる治療ではありませんが、自律神経の調整・胸郭周囲筋の緊張緩和・睡眠改善・疲労軽減を通じて運動療法の効果を高める補助療法として臨床で用いられています。当院の観察では、呼吸リハと併用して鍼灸を週1回、計5〜6回行った患者に睡眠の質向上や日中の疲労感低下、6分間歩行距離の改善が見られました。鍼灸は薬の代替ではなく、医療チームと連携して安全に行うことが重要です。

鍼灸は直接的に肺機能を回復させる治療ではありませんが、自律神経の調整・胸郭周囲筋の緊張緩和・睡眠改善・疲労軽減を通じて運動療法の効果を高める補助療法として臨床で用いられています。当院の観察では、呼吸リハと併用して鍼灸を週1回、計5〜6回行った患者に睡眠の質向上や日中の疲労感低下、6分間歩行距離の改善が見られました。鍼灸は薬の代替ではなく、医療チームと連携して安全に行うことが重要です。

8週間で回す実践プラン(ステップバイステップ)

1.週0(評価):診断確認・安静時SpO₂・6分間歩行試験・Borgスケールを記録。
2.週1〜2(導入):腹式呼吸・口すぼめ呼吸を朝晩実施。短時間の分割歩行を開始。
3.週3〜4(負荷調整):有酸素運動を連続で行う時間を延長、下肢筋トレ導入。
4.週5〜6(強化):持久力トレーニングを継続、呼吸筋トレを追加。必要なら鍼灸を併用。
5.週7〜8(評価):6分間歩行試験・SpO₂・Borgスケールを再評価し、次段階の運動処方を決定。

患者の声

慢性的な息切れと疲労感に悩み、呼吸リハと併用して週1回の鍼灸を6回受けました。初回から胸郭のこわばりが和らぎ、3回目で夜間の息苦しさが減少。5回目以降は日中の疲労が軽くなり、6分間歩行距離も明らかに伸びました。施術で教わった呼吸法や姿勢の整え方も続けやすく、医師と理学療法士と情報共有しながら進められたので安心して続けられました。薬に頼らず活動範囲が広がったことが何よりの収穫です。

慢性的な息切れと疲労感に悩み、呼吸リハと併用して週1回の鍼灸を6回受けました。初回から胸郭のこわばりが和らぎ、3回目で夜間の息苦しさが減少。5回目以降は日中の疲労が軽くなり、6分間歩行距離も明らかに伸びました。施術で教わった呼吸法や姿勢の整え方も続けやすく、医師と理学療法士と情報共有しながら進められたので安心して続けられました。薬に頼らず活動範囲が広がったことが何よりの収穫です。

結論:呼吸機能 改善・回復は多職種連携で最大化する

呼吸機能の改善と回復を目指すには、個別化された運動療法(有酸素・筋力・呼吸筋トレ)を中心に、生活習慣改善、定期的な評価、医師・理学療法士・鍼灸師など多職種の連携が不可欠です。鍼灸は補助療法として自律神経や筋緊張を整え、運動療法の効果を後押しする実践的な選択肢となり得ます。まずは主治医と相談のうえ、安全な運動処方から始めましょう。



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