後頭部偏頭痛の原因と改善法｜薬に頼らない鍼灸の実践ガイド

公開日：2025年11月13日
更新日：2025年12月03日

【監修者】
・鈴木貴之（すずきたかゆき）
【国家資格・所属】
・鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー  治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
・神奈川県の鍼灸整骨院にて15年勤務（院長職を務める）
【施術経過の同意について】
本ブログに掲載する施術の経過の情報は「私は本施術の経過を匿名化して貴院のウェブサイトに掲載することに同意します。」と患者様から同意書を得ております。また氏名・連絡先は公開されません。

はじめに：後頭部に集中する偏頭痛のつらさ

後頭部に強い痛みを感じる偏頭痛は、薬が効きにくく生活の質を大きく下げることがあります。私自身、臨床で多くの患者を診てきましたが「首から後頭部にかけての痛み」「薬を飲んでも改善しない」という声を多く聞きます。本記事では**「後頭部偏頭痛 鍼灸」**を軸に、原因・セルフケア・鍼灸の効果を専門的視点と実例を交えて解説します。

後頭部偏頭痛の特徴と原因

後頭部偏頭痛は、首肩の筋緊張や血流障害、自律神経の乱れが関与することが多いです。特にデスクワークや長時間のスマホ使用で後頭部の筋肉が硬直し、血流が滞ることで発作が誘発されます。

よくある原因

・長時間の前傾姿勢による首肩の緊張
・睡眠不足や生活リズムの乱れ
・強いストレスによる自律神経の乱れ
・冷えや血流不良

薬が効きにくいケースとその理由

後頭部偏頭痛は、一般的な鎮痛薬やトリプタン系薬が効きにくいことがあります。理由は「筋緊張性要素が強い」「血流障害が主体」などで、薬だけでは根本改善が難しいためです。

医療機関で確認すべきこと

・神経疾患や頸椎疾患がないか
・薬物乱用頭痛（MOH）の可能性
・他の一次性頭痛との鑑別

自宅でできるセルフケア

薬に頼らずにできるセルフケアを紹介します。

姿勢改善

長時間の前傾姿勢を避け、1時間ごとに首肩を回す。

温熱療法

蒸しタオルを後頭部に当てて血流を促す。

呼吸法

腹式呼吸で副交感神経を優位にし、痛みの閾値を上げる。

鍼灸による改善メカニズム

鍼灸は後頭部偏頭痛に対して有効な補助療法です。

筋緊張の緩和

後頭下筋群や僧帽筋の緊張を緩めることで血流が改善。

自律神経の調整

合谷・内関などのツボで交感神経の過剰反応を抑える。

痛み閾値の上昇

鍼刺激により内因性オピオイドが放出され、痛みを感じにくくなる。

鍼灸の実践プラン（7回で評価）

臨床で用いる短期プランを紹介します。

施術の流れ

・1回目：問診・評価・緊急緩和
・2〜3回目：筋緊張緩和と自律神経調整
・4〜5回目：姿勢改善指導と生活習慣の定着
・6〜7回目：効果判定と維持計画

評価指標：発作頻度、痛みの強さ（NRS）、薬使用回数、日常生活の支障度。

患者の体験談｜5回の鍼灸治療で後頭部偏頭痛が改善したケース

40代男性・Tさんの体験談：
「後頭部がズキズキと痛み、首の重だるさもありました。病院では異常なしと言われ、鎮痛薬を処方されましたが、根本的には改善せず。ネットで『後頭部偏頭痛 鍼灸』と検索し、鍼灸院コモラボを受診。初回の施術で首肩の筋緊張と腎の弱りを指摘され、風池・腎兪・百会などのツボに鍼を受けました。2回目で痛みの頻度が減り、5回目には発作がほぼ消失。今では週1回のメンテナンスとセルフケアで快適に過ごせています。」

結論：鍼灸は後頭部偏頭痛の有力な補助療法

後頭部偏頭痛は薬が効きにくいケースが多く、筋緊張・血流障害・自律神経の乱れが原因となることがあります。鍼灸はこれらを改善する補助療法として有効であり、短期プラン（週1回×7回）で効果を評価することが推奨されます。まずは医療機関で診断を受け、薬とセルフケアを基本に、鍼灸を併用することで根本改善を目指しましょう。