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専門家監修|皮膚の表面がピリピリする原因は更年期
- カテゴリ:
- 全身のお悩み

公開日:2025年07月25日
更新日:2025年07月25日
このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
目次
- 1 更年期で起こる皮膚のピリピリについて解説します
- 2 更年期に皮膚がピリピリする原因
- 3 自律神経の乱れも皮膚トラブルにつながる
- 4 更年期に起こりやすい皮膚の乾燥
- 5 皮膚のかゆみや湿疹
- 6 更年期の乾燥は保湿が重要
- 7 ドライアイ
- 8 ドライマウス
- 9 ドライマウスの解決策
- 10 デリケートゾーン
- 11 皮膚の表面がピリピリするときの対処法
- 12 しっかり水分補給をする
- 13 生活習慣を見直す
- 14 外部刺激を極力控える
- 15 肌に触れるものは自然素材を選ぶ
- 16 締めつけの強い衣類全般は避ける
- 17 じんわり温めて潤いを補給する
- 18 更年期の皮膚のピリピリ感は薬物療法も選択肢
- 19 ホルモン補充療法(HRT)
- 20 漢方薬の服用
- 21 更年期による皮膚のピリピリは鍼灸治療で改善
- 22 当院に受診された患者様の治療実績はこちらから
- 23 関連する記事

更年期で起こる皮膚のピリピリについて解説します

更年期に入るとさまざまな症状が現れます。
中でも皮膚トラブルに悩む方は少なくありません。
とくに乾燥による皮膚の表面がピリピリする感覚は、日常生活に支障をきたすことがあります。
このような更年期症状は、ホルモンバランスの乱れによる皮膚の水分量の減少、さらにはストレスによる自律神経の乱れが関連しています。
理由には女性ホルモンのエストロゲンは、 肌のハリを保ち、新陳代謝を正常にする働きがあるためです。
今回は「専門家監修|皮膚の表面がピリピリする原因は更年期」と題して、更年期に起こる皮膚トラブルとその対処法について詳しく解説します。
更年期に皮膚がピリピリする原因

更年期に皮膚がピリピリすることがあります。
その原因は主に女性ホルモンの一つであるエストロゲンの減少が考えられます。
エストロゲンは肌の内部にあるコラーゲンやヒアルロン酸、脂肪組織、水分を保持する役割があります。
この役割により肌に潤いを与えています。
しかし、エストロゲンが減少すると肌の表面や粘膜が乾燥して潤いが失われてしまいます。
その結果、肌は弾力を失い薄くなり、バリア機能が低下するため、外部からの刺激を受けやすい状態になります。
自律神経の乱れも皮膚トラブルにつながる
また更年期には自律神経のバランスが崩れて血流が悪くなります。
これで肌がかぶれやすくなって、ピリピリ感を引き起こす一因にもなります。
これらの要因が更年期では重なることで皮膚トラブルが起こりやすくなり、ピリピリとした不快感が現れます。
更年期に起こりやすい皮膚の乾燥

更年期になると、体全体に乾燥症状が広がりやすくなります。
その原因にエストロゲンの減少があります。
エストロゲンの減少によって目や口の粘膜、皮膚などが乾燥しやすくなります。
ここでは、具体的な乾燥症状についてご紹介します。
ただし、これらの症状は他の全身性の疾患の可能性もあるため、積極的な治療が必要です。
皮膚のかゆみや湿疹
エストロゲンの減少によって皮膚が乾燥してパサパサになると皮膚のバリア機能が低下します。
そのため今まで問題なかった衣類や化粧品、ホコリなどが刺激となり、かゆみやかぶれを起こしやすくなります。
特にかゆみやかぶれが起こりやすいのは頭皮、顔、おなか、腕、足、デリケートゾーンなどです。
それぞれの部位がかゆくてつい掻いてしまい、さらに症状が悪化する悪循環に陥ることがあります。
更年期の乾燥は保湿が重要
そのため使い慣れている化粧品が「ヒリヒリして肌に合わない」とトラブルが起きたときは新たに合う製品を探す必要があります。
その場合、スキンオイルが有効な場合もあります。
ぜひ検討してみてください。
このような皮膚トラブルの対策として最も大切なのは、十分な保湿を行うことです。
刺激が少なく、肌に優しい保湿剤をたっぷり使用しましょう。
また、掻いたりこすったりすると、表皮が傷ついて浸出液が出ることでかゆみがさらにひどくなります。
絶対に掻かずに肌を傷つけないように心がけましょう。
ドライアイ
まばたきの減少や涙の不足によって起こるのがドライアイです。
しかし、ドライアイはエストロゲンの低下によっても引き起こされます。
その理由にエストロゲンは涙の分泌を助ける働きがあるためです。
更年期にエストロゲンが減少すると、涙の量も減りやすくなる反応が起こります。
さらに、老眼の進行が加わることで余計に目への負担がかかりやすく、乾燥症状が悪化します。
乾燥を防ぐためには、こまめにまばたきを心がけ、意識して目を休ませることが大切です。
それでも症状が改善しない場合は、積極的な治療をおすすめします。
ドライマウス
更年期には女性ホルモンの影響で唾液の外泌量が減少し、口の中が乾燥するドライマウスが現れやすくなります。
ドライマウスの症状が続くと口臭が強くなったり食事がしにくくなったりすることがあります。
また、唾液が減ることで口内の細菌が増えやすくなり、虫歯や歯周病になりやすくなります。
ドライマウスの解決策として、以下を参考にしてください。
ドライマウスの解決策
・乾燥を引き起こしにくい歯磨き粉を選ぶ(ミント成分が含まれる歯磨き粉は乾燥を助長する)
・唾液腺のマッサージして分泌を試す
・口呼吸ではなく鼻呼吸を意識する
・カフェインやアルコール飲料を控える
以上のドライマウス対策を参考に、日常生活での工夫を取り入れてみましょう。
デリケートゾーン
実は更年期にとても多いのがエストロゲン減少の影響を受けやすい、膣まわりのトラブルです。
潤いや弾力が失われることで粘膜が敏感になり、自浄作用が弱まって、細菌の繁殖や炎症が起こりやすくなります。
そのため下着にも敏感になり、こすれや締め付けでヒリヒリ感やかゆみ、痛み、かぶれなどが生じることがあるのです。
デリケートゾーンや乾燥した肌を洗う際は、熱いお湯ではなくぬるま湯を使用しましょう。
熱いお湯は肌の油分をすべて取り除いてしまうため、通常はぬるま湯がおすすめです。
皮膚の表面がピリピリするときの対処法

皮膚が乾くことは、抵抗力や免疫力の低下も招きます。
以下のようなセルフケアを日々行うことを意識しましょう。
しっかり水分補給をする
一日を通してこまめに水分を摂取するようにしましょう。
体の内側からしっかりと水分補給をするのが鉄則です。
生活習慣を見直す
バランスよく栄養を摂り、適度な運動が代謝に一番重要です。
生活習慣の見直しを意識することを心がけましょう。
外部刺激を極力控える
外気やホコリ、紫外線などの外部刺激は可能な限り避けるようにしましょう。
敏感になった肌を守る工夫が重要です。
たとえば、UVカット効果のある日焼け止めや帽子を活用するのがおすすめです。
肌に触れるものは自然素材を選ぶ
肌に触れる衣類は化学繊維ではなく自然素材のものをおすすめします。
合成洗剤の使用はできるだけ避け、柔軟剤は使わないようにしましょう。
締めつけの強い衣類全般は避ける
締めつけの強い衣類も肌への負担となります。
リラックスできるデザインや素材のものを選ぶことで、肌への負担を軽減しましょう。
じんわり温めて潤いを補給する
冷えは血行不良や乾燥を悪化させる原因にもなります。
体を温めることで血流を促し、肌の潤いを保つよう意識しましょう。
更年期の皮膚のピリピリ感は薬物療法も選択肢

セルフケアを行っても症状が改善しない場合は、薬物療法を選択肢に加えることも一つの方法です。
ここでは、代表的な治療法であるホルモン補充療法(HRT)と漢方薬の服用についてご紹介します。
ホルモン補充療法(HRT)
皮膚のピリピリ感は、エストロゲンの減少による乾燥が主な原因です。
このホルモン補充療法(HRT)は、エストロゲンを補充する療法です。
エストロゲンを直接補うことでホルモンバランスを整え、更年期に伴うさまざまな症状を軽減することができます。
HRTが更年期の皮膚症状の改善に効果を示すという報告がされており、ピリピリ感や乾燥、かゆみを和らげる効果が期待できます。
漢方薬の服用
漢方薬の服用は、更年期の症状を和らげる一つの方法です。
その中でも「加味逍遥散」は、乾燥やかゆみに伴う湿疹や皮膚炎に効果的な漢方薬です。
血流を良くして熱を冷ますことで、皮膚のピリピリ感や乾燥などの皮膚症状の改善が期待できます。
更年期による皮膚のピリピリは鍼灸治療で改善
このような女性ホルモンや自律神経の不調によって起こる皮膚のピリピリは鍼灸治療によって改善できます。鍼灸治療の刺激は神経反射によって中枢神経に働きかけ女性ホルモンや自律神経の不具合を正常な働きに調整する効果があります。それにより外分泌腺の機能を向上させ皮膚の異常感覚を改善させます。ぜひ、更年期における皮膚の痛みでお悩みの方は当院の鍼灸治療を受けてみてはいかがでしょうか。
当院に受診された患者様の治療実績はこちらから

実際に当院に受診し改善された患者様の声と改善までの経過を報告します。
同じようにつらい思いをされている方の役に立てるのならばと皆さん快く掲載を許可頂きました。
これを読まれている患者様のご参考になれば嬉しく思います。
下記のリンクから別ページでご覧ください。


鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
【SNS】
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