夢を見て動悸で目が覚める｜夜間に激しい動悸で目が覚める

公開日：2025年07月23日
更新日：2025年07月23日

夜間の動悸で目が覚める原因について解説

「睡眠中に突然、激しい動悸で目が覚めてしまう」
「胸がドキドキして、息苦しさや不安感がある」
「動悸とともに体の震えや発汗が起こる」
「一度目が覚めると、再び眠れなくなってしまう」
「動悸に対する不安から、寝つきが悪い」
「定期的に同じような症状が繰り返し起こる」

夜間に起こる動悸による覚醒は、様々な原因から生じる可能性があります。
単なる一過性の症状から注意が必要な健康上の問題まで、動悸の原因は多岐にわたります。
今回は「夢を見て動悸で目が覚める｜夜間に激しい動悸で目が覚める」と題して夜間に起こる動悸について解説します。

夜間の動悸で目覚める原因について

夜間の動悸で目が覚める原因ついて解説します。
以下の通りです。

睡眠に関連した原因

【睡眠時無呼吸症候群】
無呼吸による酸素不足で、心臓が代償的に早く打つ

【睡眠時パニック発作】
睡眠中に突然のパニック発作が起きる

【悪夢や夜驚症】
強い情動反応により交感神経が活性化する

【睡眠段階の移行時】
レム睡眠への移行などで一時的に心拍数が上昇することがある

心臓や循環器系に関連した原因

【不整脈】
期外収縮、心房細動、頻脈性不整脈など

【弁膜症】
心臓弁の異常により血流や心拍が乱れる

【虚血性心疾患】
冠動脈の血流低下による心臓への影響

【高血圧】
特に夜間の血圧上昇（夜間高血圧）

自律神経の乱れが原因

【ストレスや不安】
精神的な緊張が自律神経に影響

【ホルモンバランスの変化】
更年期障害、甲状腺機能亢進症など

【自律神経失調症】
交感神経と副交感神経のバランスの乱れ

生活習慣や環境要因が原因

【カフェインやアルコール】
就寝前の摂取で睡眠中の心拍に影響する

【過度の疲労や運動不足】
自律神経のリズムやホルモンバランスの乱れが起こる

【睡眠環境の問題】
暑すぎる室温、騒音など

【食事の影響】
就寝直前の食事
特に高脂肪・高糖質の食事

薬剤の影響

【一部の薬の副作用】
気管支拡張薬、抗うつ薬、甲状腺ホルモン剤など

【市販薬や健康食品】
一部の風邪薬、ダイエットサプリメントなど

【薬の離脱症状】
β遮断薬などの突然の中止

夜間の動悸による睡眠や健康に与える影響について

【中途覚醒と質の低下】
頻繁な覚醒による睡眠サイクルの乱れで十分な睡眠がとれなくなります

【不眠症の発症】
「夜中に動悸が起きるのでは」という不安からの入眠が困難になります

【日中のパフォーマンス低下】
睡眠が十分にとれなくなると日中の集中力や認知機能の低下につながります

【自律神経のさらなる乱れ】
自律神経に影響を与えるため、悪循環を形成します

【心理的ストレスの増加】
不安や健康への過度な心配が起こります

【潜在的な心臓疾患の進行】
原因が心疾患の場合、早期発見・治療の遅れ

病院における具体的な治療について

病院は主に睡眠外来が夜間の動悸による睡眠障害に対して診療や治療を行っています。

夜間の動悸における問診と評価

・動悸の性質、頻度、持続時間、随伴症状の確認
・既往歴や服用中の薬の確認
・生活習慣（運動、食事、カフェイン・アルコール摂取など）の評価
・ストレスや心理状態の確認

関連する検査

・睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は簡易検査を実施
・基本的な血液検査（甲状腺機能、電解質、貧血の有無など）
・必要である場合は心電図検査
・心臓疾患が疑われる場合は循環器科への紹介

原因に応じた治療アプローチ

検査結果を踏まえて、明らかになった原因に対して治療を行います。

睡眠時無呼吸症候群の場合

・重症度に応じてCPAP療法の導入
・生活習慣の改善と指導

自律神経の乱れが主因の場合

・体質にあったリラクゼーション法の指導
・生活リズムの調整
・必要に応じた薬物療法

睡眠時パニック発作の場合

・心理学に基づく認知行動療法的アプローチ
・リラクゼーション法の習得
・必要に応じた抗不安薬の検討

心臓疾患が疑われる場合

・循環器専門医との連携
・適切な検査と治療の提案

夜間の動悸を軽減するためのセルフケア

ここでは夜間の動悸を軽減するセルフケアを解説します。

生活習慣の改善

まずは生活習慣の改善について解説します。
以下の通りです。

規則正しい生活リズム

・毎日同じ時間に起床、就寝
・十分な睡眠時間の確保（個人差はあるが、多くの成人で7〜8時間）
・昼寝をする場合は15〜20分程度に留める

飲食の調節や修正

・カフェイン（コーヒー、お茶、チョコレートなど）は午後以降は控える
・就寝3時間前までに夕食を済ませる
・アルコールは適量に留め、就寝直前は避ける
・水分を十分に摂取、就寝直前の水分補給は避ける

適度な運動

・日中の適度な有酸素運動（ウォーキング、水泳など）
・就寝直前の激しい運動は避ける
・ストレッチなどのリラクゼーション効果のある運動を取り入れる

睡眠環境の整備

次に重要なのが睡眠環境の整備です。
詳しく解説します。

快適な睡眠環境

・適切な室温（夏は26℃前後、冬は20℃前後）
・静かで暗い環境
・快適な寝具（マットレス、枕など）

就寝前のリラックス

・入浴（38〜40℃のぬるめのお湯に15〜20分）
・アロマセラピー（ラベンダーなどのリラックス効果のある香り）
・軽い読書や音楽鑑賞
・スマホやPC、テレビなどの光刺激は就寝1時間前から避ける

心理的なコントロール

また心理面も大きな影響を与えるためコントロールしていくことも重要です。

ストレス管理

・深呼吸や瞑想などのリラクゼーション法
・マインドフルネスの実践
・趣味や楽しみの時間を持つ

不安への適切な対処

・「心配事ノート」をつけて、就寝前に考えをまとめる
・認知の歪みに気づき、より現実的な考え方に置き換える練習
・必要に応じて専門家（心理士など）に相談する

動悸が起きた時の対処法

次に動悸が起きた直後の正しい対処法を解説します。

呼吸を整える

・ゆっくりと深呼吸（4秒かけて吸い、2秒止め、6秒かけて吐く）
・腹式呼吸を意識する

リラックスする姿勢をとる

・楽な姿勢（横になるか、座って背もたれにもたれる）
・体の力を抜く意識
・必要に応じて上体を少し起こす

冷たいものに触れる

・冷たいタオルを額や首に当てる
・冷水で手を洗う

気持ちを落ち着ける

・「これは一時的なものだ」と自分に言い聞かせる
・周囲の物に意識を向ける（見える物、聞こえる音など）

まずは病院に受診すべき方の特徴

・夜間の動悸が頻繁に（週に2回以上）起こる
・動悸とともに強い胸痛、息切れ、めまいなどを伴う
・動悸時に失神したことがある
・心臓病の既往歴や家族歴がある
・動悸によって睡眠が著しく妨げられ、日中の活動に支障がある
・最近新しい薬を開始した、または薬の用量が変更された

よくある質問（Q&A）

夜間の動悸についてよくある質問について解説します。

夜間の動悸は何かの病気のサインですか？

A: 必ずしも心臓病を意味するわけではありません。
しかし下記に当てはまる場合はまずは循環器科の受診をおすすめします。
・特に動悸が突然始まった
・動悸の頻度や強さが増した
・他の症状（胸痛、息切れなど）を伴う

多くの場合、ストレスや自律神経の乱れなど、比較的良性の原因によるものですが、正確な診断が重要です。

どのような場合に救急受診すべきですか？

A: 以下のような場合は、すぐに救急受診を検討してください。
・動悸と同時に強い胸痛がある
・息苦しさや呼吸困難を伴う
・冷や汗、顔面蒼白、めまい、失神がある
・心臓病の既往があるが、いつもと異なる症状がある

睡眠薬は夜間の動悸に効果がありますか？

A: 睡眠薬は原因によっては効果的な場合もあります。
しかし、根本的な原因に対処せずに症状を抑えるだけのものです。
また、一部の睡眠薬には依存性がありますので、医師の指導のもとで適切に使用することが重要です。

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西洋医学ではこの動悸や不安感には抗不安薬や向精神薬などを処方して対処しますが、抗不安薬や向精神薬は依存性が高くリスクがあります。

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