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熱中症は一度なるとなりやすい|熱中症が癖になる原因
- カテゴリ:
- 全身のお悩み

公開日:2025年06月26日
更新日:2025年06月26日
このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
目次
- 1 熱中症が癖になる原因を解説します
- 2 熱中症が起こる原因とメカニズム
- 3 スポーツにおける熱中症の原因
- 4 熱中症が癖になりやすい本当の理由
- 5 熱中症を予防する暑熱順化
- 6 【ランキング】熱中症が起こりやすい原因
- 7 熱中症になりやすい場所
- 8 1位:住居(40%)
- 9 室内に熱がこもりやすい構造は要注意
- 10 2位:道路(16%)
- 11 3位:公衆屋外(12%)
- 12 熱中症になりやすいスポーツ
- 13 1位:野球
- 14 2位:ラグビー
- 15 3位:サッカー
- 16 熱中症になりやすい人の特徴
- 17 高齢者
- 18 乳幼児
- 19 皮下脂肪が多い人
- 20 精神薬を服用している人
- 21 皮膚疾患がある人
- 22 暑さに慣れていない人
- 23 熱中症は昔なかった?近年、熱中症が増えた理由
- 24 熱中症にならない身体づくり
- 25 ①暑熱順化を促す汗をかく運動をする
- 26 ②朝ごはんをしっかり食べる
- 27 ③睡眠をしっかりとる
- 28 熱中症の後遺症は当院の鍼灸治療で改善できる
- 29 当院で患者様の治療実績はこちらから
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熱中症が癖になる原因を解説します

・熱中症が起こる原因って何?
・熱中症に一度なるとなりやすいのはなぜ?
・熱中症になりやすい人の特徴はある?
・最近熱中症になる人が増えたのはどうして?
熱中症に対してこのような疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
近年、真夏の猛暑で熱中症が増えていますが、どのようなメカニズムで熱中症になるのか詳しく知らない方もおられると思います。
今回は「熱中症は一度なるとなりやすい|熱中症が癖になる原因」と題して、熱中症が起こる原因や夏場における対処法を解説します。
熱中症が起こる原因とメカニズム

熱中症は体温調節に不具合が起こり、身体に熱がこもることが発生の原因です。
仕事や運動で身体を動かすと、体内で熱がつくられ体温が上がります。
この熱に対して身体は汗をかいたり、体の表面から熱を逃がしたりすることで体温を調整します。
しかし気温や湿度が高い場所で重労働や激しい運動をすると、体内の熱が外に逃げにくくなります。
これにより体温はさらに上がってしまい、大量の汗をかくようになり体内の水分や塩分が不足します。
水分や塩分の不足により血行循環が悪くなることで体の表面から熱がうまく逃げなくなり熱中症が引き起こされます。
スポーツにおける熱中症の原因
スポーツは体内で熱が多くつくられます。
そのため体温調節が追いつかず、熱中症にかかりやすくなります。
運動時に作られる熱は、なにもしていないときの10~15倍にもなります。
その間、身体は汗をかいたり、からだの表面から熱を逃がしたりして熱を放出し続けます。
しかし暑い環境でスポーツをすると、普段より多くの汗をかき、体内の水分が減少し血液の巡りが悪くなります。
血液のめぐりが悪くなると、身体の表面から熱が逃げにくくなったり、汗がかきにくくなります。
その結果、身体に熱がこもるようになり熱中症が引き起こされます。
スポーツを安全に楽しむためには、適切な水分や塩分の補給、こまめな休憩などで体温調節を上手く行うことが重要です。
熱中症が癖になりやすい本当の理由

熱中症に一度かかると癖になることがあります。
もし「夏になると熱中症になりやすい」と感じるのであれば、その原因には筋肉量の減少や冷房の効いた涼しい室内に慣れて暑さに弱くなっていることが考えられます。
筋肉は約75%が水分で構成されています。
この筋肉が減少すれば体に貯めておける水分の量も減少するため、熱中症の原因である脱水を起こしやすくなります。
また本来であれば暑さに身体が慣れてくると、発汗量や皮膚の血流量が増加し、体から熱を逃がしやすくなります。
しかし冷房の効いた室内や職場で一日のほとんどを過ごすと、体は暑さに慣れることができません。
これも熱中症が癖になりやすい原因と考えられます。
熱中症を予防する暑熱順化
熱中症を出来る限り予防するためには、暑い環境に慣れる「暑熱順化(しょねつじゅんか)」が必要不可欠です。
とくにデスクワークであまり体を動かさず、一日中エアコンが効いている職場で働いている方は熱中症に注意しましょう。
暑熱順化を促すためにも毎日一駅分歩いて適度に運動して発汗を促したり、湯船につかるなどの工夫をして暑さに慣れる行動を行いましょう。
【ランキング】熱中症が起こりやすい原因

熱中症の原因となるのは、場所や環境だけでなく、スポーツなども関連があります。
・熱中症になりやすい場所
・熱中症になりやすいスポーツ
熱中症になりやすい条件を理解することで熱中症の予防にもつながります。
熱中症になりやすい場所
熱中症になりやすい場所をランキング形式でまとめました。
【熱中症になりやすい場所(割合)】
1位住居(40%)
2位道路(16%)
3位公衆野外(12%)
参考:令和5年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況|総務省
それぞれの理由をくわしく解説します。
1位:住居(40%)
じつは熱中症は住居内で起こる頻度がもっとも高いとされてます。
総務省の調査では、令和元年から5年連続で熱中症の発生場所としてもっとも多いのが「住居」とされています。
令和5年は、3万6,000人以上の人が住居で熱中症を起こしています。
とくに、以下にあてはまる住居に暮らす人は、熱中症になるリスクが高いとされています。
・集合住宅
・エアコンがない
・住んでいる階数が高い
・築年数が経っている古い家
室内に熱がこもりやすい構造は要注意
上記のような住居では、熱が部屋の外に逃げにくく室内に熱がこもりやすい傾向にあります。
なかでも集合住宅での熱中症発生率が高く、集合住宅の最上階に住む人は重度になりやすいです。
その理由として以下があげられます。
・鉄筋コンクリート造のため気密性が高く、室内に熱がこもりやすい
・不十分な断熱により夜になっても屋根が高温のまま
室内の熱のこもりを防ぐためには、すだれやよしずなどの日よけの設置し積極的に冷房を使用するのが有効です。
「室内だから」「夜だから」と油断せず、室温が28℃以下となるように冷房や扇風機などを使用しましょう。
2位:道路(16%)
住居につづいて熱中症が起きやすい場所は道路です。
日光が直接当たる道路のアスファルトは熱を吸収して温度が上がります。
実に表面温度が60℃以上になることがあります。
そのため、暑い時期に道路を歩いていると、気温が30℃前後でも体感温度は40℃くらいになります。
路面に近い子どもやベビーカーに乗った赤ちゃんが熱中症になりやすいのはこのためです。
屋外ではなるべく日陰を選んで歩くようにし、風通しのよい場所でこまめに休憩しましょう。
3位:公衆屋外(12%)
公衆屋外も熱中症になりやすい場所のひとつです。
公衆屋外には以下の場所があてはまります。
・駅
・競技場
・駐車場
・コンサート会場
とくに競技場やコンサート会場は、炎天下に長時間いることで体温の上昇と多くの発汗を引き起こし熱中症のリスクを高めます。
さらに、アルコールを摂取することで脱水傾向になりやすく、熱中症の可能性を高めます。
暑さ対策として、うちわや扇風機などのグッズを持参する人が多い一方で、スポーツドリンクや経口補水液などの水分補給を持ち歩いている人は少ないです。
また水分補給とあわせて塩分摂取を意識することが熱中症を予防できる可能性を高めます。
暑い日に屋外イベントに参加するときは、スポーツドリンクや経口補水液を持参し、水分と塩分摂取を効率的に行いましょう。
熱中症になりやすいスポーツ

スポーツをおこなうと、熱中症のリスクが高まります。
そのなかでもとくに熱中症になりやすいスポーツは以下のとおりです。
【熱中症になりやすいスポーツ】
1位野球
2位ラグビー
3位サッカー
参考:スポーツにおける熱中症|へるす出版
1位:野球
熱中症の発症がもっとも多いスポーツは野球です。
全スポーツ中に起きた熱中症の30%を占めています。
野球が熱中症を引き起こす理由は以下のとおりです。
・守備のときにベンチに戻って水分補給ができない
・ユニフォームで全身おおわれているため熱がこもりやすい
これらにより、野球をおこなう人は熱中症になりやすいといわれています。
そのため、アンダーシャツをポリエステル素材に変えたり、重ね着をしないようにしたりする対策が必要です。
2位:ラグビー
ラグビーは、野球につづいて熱中症を起こしやすいスポーツといわれています。
なぜなら、ラグビーはプレーヤー同士がぶつかり合う場面が多かったり、激しい動きや力を使う運動だからです。
また、ラグビーをする人は体格が大きく、ポジションによっては体脂肪率が高い人がいることもあります。
体脂肪が多い人は、からだの中の温度が下がるまでに時間がかかるといわれています。
そのため、身体に熱がこもりやすく熱中症になるリスクが高いのです。
3位:サッカー
サッカーも熱中症を起こしやすいスポーツのひとつです。
理由のひとつとして、水以外の飲み物を飲みづらい環境にあることがあげられます。
サッカーグラウンドでは使用している芝の保全のために水以外の持ちこみが制限されている場合が多いです。
そのためスポーツドリンクによる塩分摂取が足りず熱中症を起こすリスクを高めます。
またサッカーは常に走る競技であるため、汗を大量にかきます。
これにより、身体の水分や塩分が不足し熱中症のリスクがさらに高まります。
熱中症になりやすい人の特徴

熱中症を発症しやすい人は、以下のとおりです。
・高齢者
・乳幼児
・皮下脂肪が多い人
・精神疾患などの薬を服用している人
・皮膚疾患がある人
・暑さになれていない人
詳しく解説します。
高齢者
高齢者は、若い人に比べて熱中症になりやすい傾向にあります。
なぜなら、加齢にともなって身体の体温を調節する機能が低下し、暑さや湿気などの不快感やのどの渇きなどに気づきにくいためです。
そのためこまめな水分補給や身体を冷やすための対策をとれないことで熱中症になります。
高齢者の熱中症を防ぐ方法として、温度や湿度が目にみえるようにすることが重要です。
実際の温度や湿度を温度計などで可視化し冷房や扇風機の使用をするように周りが声をかけましょう。
乳幼児
乳幼児は、成人と比較して熱中症になりやすいといわれています。
その理由に体温を調節する機能が発達しきっていないことが挙げられます。
体温調節がうまくできないと、暑さにあわせて汗をかくことができず、熱がからだにこもりやすくなります。
その他には以下の理由で乳幼児は熱中症になりやすいとされています。
・大人に比べて乳幼児は水分の割合が多いため、気温の影響を受けやすい
・地面との距離がちかく、照り返しの影響を受けやすい
・遊びや活動に夢中になりやすく自分で予防行動がとれない
乳幼児の熱中症を防ぐためには、周りの大人が水分補給を促したり、こまめに休憩をとらせたりするなどの気配りが必要です。
皮下脂肪が多い人
皮下脂肪が多い肥満体質の人は熱中症になりやすいです。
皮下脂肪が多いと体の表面から熱を逃がしづらく身体の中に熱がこもりやすくなります。
そのぶん、汗をかくことで熱を逃がそうとするため、多量の汗をかく傾向にあります。
そのため、積極的な水分と塩分補給が、皮下脂肪の多い人の熱中症予防に重要です。
精神薬を服用している人
精神疾患に対する薬を服用している人は、熱中症になりやすいため予防行動をとりましょう。
とくに下記の薬を服用している方は汗を抑制させる副作用があるため注意が必要です。
・パーキンソン病治療薬
・抗てんかん薬
・抗うつ薬
・抗不安薬
・睡眠薬
これらの薬は身体の内部の温度が下がりづらく、熱がこもって熱中症を引き起こします。
皮膚疾患がある人
広範囲に皮膚疾患がある場合、体温調節機能が低下しているため、熱中症になりやすいといわれています。
とくにステロイドが含まれた皮膚薬は副作用で汗の分泌が減少したり、体温調節が妨げられたりすることがあります。
ステロイドを含めた免疫抑制剤や抗炎症薬などはこの副作用が強いため、薬を服用している人は熱中症予防の対策を怠らないようにしましょう。
暑さに慣れていない人
暑さに慣れていない人は、うまく体温調節ができないため熱中症のリスクが高いです。
からだが暑い環境に慣れるためには3〜4週間ほどかかるといわれています。
暑さにからだが慣れると、余計な塩分を出さないようになり、体温上昇を防げるようになります。
からだが暑さに慣れるには、時間が必要ですゆっくり無理のない範囲で活動していきましょう。
熱中症は昔なかった?近年、熱中症が増えた理由

「昔は熱中症がなかった」といわれる理由に以下があげられます。
・「熱中症」という言葉で統一されていなかった
・熱中症リスクの高い高齢者が増えている
・地球温暖化で昔よりも夏の平均気温が高くなっている
2008年に熱中症の定義が整備されるまで「熱疲労」「日射病」「熱射病」など、さまざまな呼び名がありました。
これらが「熱中症」と統一されたことで、増えたように感じるのがひとつの理由です。
また、熱中症のリスクが高い高齢者の増加や、地球温暖化による平均気温の上昇が、熱中症患者の増加をうみだしていると考えられます。
高齢者は体温調節の働きが弱く、不快な暑さを感じても対処が遅れてしまうため熱中症リスクが高いです。
そこに平均気温の上昇がくわわることでさらに熱中症を起こしやすい状況となっています。
こうしたことが「熱中症は昔はなかった」といわれる理由と推測できます。
熱中症にならない身体づくり

熱中症を予防するために、普段から熱中症にならないための身体づくりが重要です。
具体的には以下の方法があげられます。
・暑熱順化を促す汗をかく運動をする
・朝ごはんをしっかり食べる
・睡眠をしっかりとる
それぞれ詳しく解説します。
①暑熱順化を促す汗をかく運動をする
身体を暑さに慣れさせることを暑熱順化(しょねつじゅんか)といいます。
これを促すために日ごろから汗をかく運動をしましょう。
暑さに慣れると汗の量が増えて体温を調節しやすくなります。
また汗をかきやすくなると汗に含まれるナトリウム(塩分)やミネラルの量が減るため、塩分補給が少なくてすむようになります。
暑熱順化を促すには「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる運動を、毎日30分程度の続けることが大切です。
具体例としてウォーキングが効果的です。
ただし、冷房のきいた部屋で長く過ごすと、からだは寒さに順応しようとしてしまうため、時間をかけておこなった暑熱順化の効果が弱まってしまいます。
そのため、部屋を冷やしすぎないことが室内で過ごすポイントです。
からだが暑さに慣れるには3〜4週間の時間が必要です。暑さに慣れるまでは無理のない範囲で運動しましょう。
②朝ごはんをしっかり食べる
熱中症予防のために、朝ごはんはしっかり食べましょう。
なぜなら、寝ている間にも汗をかいて水分やミネラルが失われており、起きたときにはすでに脱水状態に近くなっているためです。
この状態で活動をはじめると、熱中症が起こりやすくなります。朝食で水分や塩分、たんぱく質を摂取することが重要です。
これにより、活動中に失うであろう水分や塩分をあらかじめ補給できます。起きたあとの水分補給も忘れずにおこないましょう。
③睡眠をしっかりとる
十分な睡眠は、熱中症を防ぐために重要です。
しかし、夏は暑さによってからだの内部の温度が下がりにくく、睡眠が浅くなりがちです。
睡眠不足になると、眠気や疲労が残り、翌日の体温調節の働きが低下して熱中症のリスクが高まります。
快適な睡眠環境をととのえるため、以下の方法を試してみましょう。
エアコンを使用する扇風機を併用する冷感寝具や通気性にすぐれた寝具を使用する日中の熱中症予防策だけでなく、快適な睡眠環境をととのえることで熱中症のリスクを下げましょう。
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鍼灸院コモラボ院長
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【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
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