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痰がコーヒーで悪化する|喘息でコーヒーを控えるべき理由
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公開日:2025年05月20日
更新日:2025年05月20日
このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
目次

喘息とコーヒーの関係性について

「コーヒーが咳の症状や喘息に良い」
このような話を聞いたことはないでしょうか。
「喘息の人はコーヒーを飲まない方がいい」
またこういう話なら耳にした方もいるかもしれません。
真逆の意味を持つこれらの話、実際はどちらが正しいのでしょうか。
今回は「痰がコーヒーで悪化する|喘息でコーヒーを控えるべき理由」と題して、喘息とコーヒーの関連性について解説します。
喘息は慢性的な気道の炎症

まずは喘息について解説します。
喘息とは、気道に慢性的な炎症が起こることで激しい咳が出たり、息が苦しさが起こる病気です。
風邪や気管支炎などでも気道に炎症を起こして咳が出ることはあります。
この場合は一時的なものであるため回復とともに治まります。
しかし、喘息は気道の炎症がずっと続く慢性疾患です。
西洋医学では長期にわたって薬物でコントロールしていく治療を行います。
そのため、咳や発作などの症状が軽度でも前もって治療薬で炎症を抑え続けることが推奨されています。
【参考資料】『ウルトラ図解 ぜんそく』(足立満/法研)
コーヒーが喘息に効くのは一時的

気道は自律神経の交感神経が優位になると拡張し、副交感神経が優位になると収縮する働きをします。
この自律神経は体が興奮状態のときには交感神経が働き、リラックス状態のときには副交感神経が働きます。
この自律神経のメカニズムにより、喘息発作はリラックスして副交感神経が優位になっている夜などに起こりやすい傾向にあります。
そのためコーヒーのような「カフェイン」が多く含まれているものを摂取するとカフェインの働きで交感神経が優位になります。
その結果、「コーヒーを飲んだら喘息の症状が良くなった」と感じることがあるかもしれません。
しかし、それはあくまでも一時的な作用であり、コーヒーが薬の代わりになったわけでも、治ったわけでもないのです。
【参考情報】
『Coffee acutely increases sympathetic nerve activity and blood pressure independently of caffeine content: role of habitual versus nonhabitual drinking』American Heart Association
喘息の人はコーヒーを控えるべき理由

一時的にコーヒーで喘息の症状を抑制できたとしても、コーヒーを喘息の方が飲むことはあまりおすすめしません。
その理由について説明していきます。
喘息薬とコーヒーの飲み合わせがよくない
喘息の治療薬のひとつであるテオフィリン系の薬を使っている場合、カフェインを多く含むコーヒーを大量に飲むと頭痛や動悸などの症状が出る恐れがあります。
テオフィリン系の薬は喘息の炎症により狭くなった気管支を拡げる働きがあり、咳や息苦しさなどを改善します。
この薬の作用とカフェインの作用は似ているため、コーヒーを飲むと、体の中でカフェインがテオフィリン系の薬と同じような働きをします。
そのため両者を一緒に摂ると、薬の効きが強くなりすぎて副作用が起こる可能性があります。
テオフィリン系の薬を飲んでいる方は、コーヒー以外でも緑茶や紅茶などカフェインを多く含む飲み物は控えるようにしましょう。
【参考資料】『薬と食品の飲み合わせ』姫路聖マリア病院
カフェイン摂取でホルモンバランスが崩れる
カフェインには、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールの分泌を促す働きがあります。
そのため毎日コーヒーを飲むとコルチゾールを分泌する器官である副腎皮質が疲労してしまいます。
この副腎の疲労が蓄積するとコルチゾールの分泌量が減少します。
コルチゾールには炎症を抑える働きがあるため、分泌量が減ることは免疫力の低下による喘息の症状悪化につながります。
【参考資料】『心と脳の不調は副腎ケアで整える』(本間良子,本間龍介/祥伝社
喘息の方におすすめの飲み物

水分補給が目的であれば水や白湯が喘息の方には適しています。
たまにはコーヒーやお茶が飲みたいときは以下の飲み物がおすすめです。
・麦茶
・ルイボスティー
・カフェインレスコーヒー
このようなカフェインが入っていないものを選びましょう。
カフェインの摂り過ぎは痰も悪化する

カフェインを多く含む飲み物を、一日に何杯も飲み続けていると、体のホルモンバランスが崩れてしまい、不調の原因となります。
特に喘息の方は、喘息の症状だけでなく喉の痰も絡みやすくなり悪化の原因にもなります。
コーヒーはなるべく控えるようにしましょう。
喘息の症状でお悩みの方はご相談ください
咳や咳喘息は病院やクリニックで処方される西洋薬では改善されません。
根本的な原因には自律神経の乱れ、とくに交感神経の興奮であるため、この原因には鍼灸や漢方など東洋医学に基づく治療法が効果的です。
東洋医学は身体の自然治癒力を高めて自律神経の不調を修復し回復されることができます。
「どこに行けば自分の不調を正しく改善できるかわからない」と治療方法でお悩みの方は当院にお気軽にご相談ください。
当院で患者様の治療実績はこちらから

実際に当院ご来院になって改善された患者様の声と改善までの経過を報告します。
同じようにつらい思いをされている方の役に立てるのならばと皆さん快く掲載を許可頂きました。
これを読まれている患者様のご参考になれば嬉しく思います。
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鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
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