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柴胡加竜骨牡蛎湯はセロトニンを増やす|正しい服用方法と効果を解説
- カテゴリ:
- 全身のお悩み

公開日:2025年05月08日
更新日:2025年05月08日
このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
目次
- 1 柴胡加竜骨牡蛎湯とセロトニンについて解説します
- 2 柴胡加竜骨牡蛎湯はセロトニンの減少を抑制する
- 3 柴胡加竜骨牡蛎湯は精神安定に効果的
- 4 柴胡加竜骨牡蛎湯の効果
- 5 柴胡加竜骨牡蛎湯に使用される疾患について
- 6 自律神経失調症
- 7 うつ
- 8 パニック障害
- 9 柴胡加竜骨牡蛎湯の副作用
- 10 柴胡加竜骨牡蛎湯に離脱症状はない
- 11 柴胡加竜骨牡蛎湯以外でセロトニンを増やす漢方薬
- 12 セロトニンを増やすためにできる生活習慣
- 13 よくある質問
- 14 柴胡加竜骨牡蛎湯は寝つきをよくする効果はありますか
- 15 柴胡桂枝乾姜湯と柴胡加竜骨牡蛎湯の違いについて
- 16 柴胡加竜骨牡蛎湯は即効性がある薬ですか
- 17 柴胡加竜骨牡蛎湯はハイリスクな薬ですか
- 18 桂枝加竜骨牡蛎湯はセロトニンを増やす薬ですか?
- 19 セロトニン不足による不調でお悩みの方はご相談ください
- 20 当院で患者様の治療実績はこちらから
- 21 関連する記事

柴胡加竜骨牡蛎湯とセロトニンについて解説します

・セロトニンを増やしたいけど方法がわからない
・気分の落ち込みや気力のなさを改善したい
・柴胡加竜骨牡蛎湯を処方されたけど副作用や離脱症状はある?
このようなお悩みや疑問を抱えている方はおられますでしょうか。
セロトニンは脳内の神経伝達物質で精神を安定させる作用をもっています。
最近メディアではこのセロトニンのことを「幸せホルモン」と呼んでいます。
今回は「柴胡加竜骨牡蛎湯はセロトニンを増やす|正しい服用方法と効果を解説」と題して、柴胡加竜骨牡蛎湯とセロトニンとの関係や、柴胡加竜骨牡蛎湯の効果が期待できる疾患などについて解説します。
柴胡加竜骨牡蛎湯はセロトニンの減少を抑制する

神経細胞の外に存在するセロトニン量が減少するとうつ病を発症しやすい傾向にあるとされています。
現代医学の研究では柴胡加竜骨牡蛎湯はこのセロトニンの細胞外濃度の低下を抑制するといわれています。
柴胡加竜骨牡蛎湯の服用によって細胞外のセロトニンの減少を防ぐため、気分の落ち込みや不安などの抑うつ症状の緩和に役立つとされています。実際にラットを使用した実験では、柴胡加竜骨牡蛎湯により、慢性的なストレスによるうつを改善する可能性が示唆されています。
柴胡加竜骨牡蛎湯は精神安定に効果的

柴胡加竜骨牡蛎湯はイライラや不安、不眠などの不調に対して推奨されている漢方薬です。
柴胡加竜骨牡蛎湯の配合生薬である竜骨(りゅうこつ)や牡蛎(ぼれい)は東洋医学では安神薬(あんしんやく)と呼ばれており、不安を取り除いて精神を安定させる働きをもっています。
また東洋医学では不安やイライラなどの原因は、体のエネルギーである「気の巡り」に異常が起きていると考えます。
柴胡加竜骨牡蛎湯にはこの気の巡りを正常化させる作用があり、精神症状の緩和に役立つとされています。
柴胡加竜骨牡蛎湯の効果
柴胡加竜骨牡蛎湯の添付文書(ツムラ)に記載されている効果効能は、以下のとおりです。
【比較的体力があり、動悸や不眠、イライラなどの精神症状を伴う次の諸症】
・高血圧症
・動脈硬化症
・慢性腎臓病
・神経衰弱症
・神経性心悸亢進症
・てんかん
・ヒステリー
・小児夜啼症(夜泣き)
・陰萎(ED)
柴胡加竜骨牡蛎湯に使用される疾患について

柴胡加竜骨牡蛎湯には不安を鎮める効果があります。
そのため自律神経失調症、うつ病、パニック障害などの治療に使用されることがあります。
自律神経失調症
自律神経失調症とは、自律神経のバランスが崩れることで、さまざまな症状がみられる状態のことをいいます。
東洋医学では体のエネルギーである「気の巡りが悪くなると自律神経が乱れる」と考えます。
主な症状は以下の通りです。
・頭痛
・めまい
・だるさ
・動悸
・食欲不振
・吐き気
・肩こり
柴胡加竜骨牡蛎湯には「気」の巡りを整える作用があるので、自律神経失調症の治療に効果が期待できます。
うつ
うつは脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが減少する病気と考えられています。
これらの神経伝達物質には、精神を安定させたり、やる気を出させたりする作用があります。
そのため減少すると無気力な状態、うつ状態になります。
柴胡加竜骨牡蛎湯には精神症状に関わる「気」の異常を改善する働きがあります。
この働きがセロトニンの減少を抑えたりする作用があるため、うつ症状の緩和に役立ちます。
パニック障害
パニック障害とは、動悸や息苦しさ、めまい、発汗、吐き気などの発作が突然生じる疾患のことです。
柴胡加竜骨牡蛎湯には、精神不安や動悸などを鎮める作用があります。
そのためパニック障害の治療に対して有用だと考えられています。
柴胡加竜骨牡蛎湯の副作用

発生頻度はまれであるものの、柴胡加竜骨牡蛎湯の重大な副作用があります。
・間質性肺炎
・肝機能障害
服用後に発熱や咳、黄疸などの症状があらわれた場合は、すみやかに服用を中止して医療機関を受診しましょう。
柴胡加竜骨牡蛎湯に離脱症状はない
柴胡加竜骨牡蛎湯に依存性をもつ成分は含まれないため、離脱症状はないと考えられます。
西洋薬の抗うつ薬や睡眠薬などによる離脱症状や依存性に不安を感じている方は、漢方薬への切り替えも視野に入れるといいでしょう。
柴胡加竜骨牡蛎湯以外でセロトニンを増やす漢方薬
セロトニンを増やす代表的な漢方薬としては、柴胡加竜骨牡蛎湯のほかにも「抑肝散(よくかんさん)」が挙げられます。
抑肝散は高ぶった神経を鎮める漢方薬で、主に不安やイライラ、不眠などの症状がみられる場合に使われます。
セロトニンを増やすためにできる生活習慣

セロトニンを増やす方法には、柴胡加竜骨牡蛎湯の服用だけでなく、日光浴や運動などを取り入れる生活習慣の工夫も重要です。
まず朝起きたらカーテンを開けて日光をしっかりと浴びましょう。
さらにウォーキングやストレッチなどの簡単な運動を習慣に取り入れるのこ効果的です。
またセロトニンの材料となるアミノ酸である「トリプトファン」が豊富な食材の摂取もおすすめです。
具体的には、大豆製品や乳製品、肉、バナナなどの食材を積極的に摂るようにしましょう。
よくある質問

当院にご来院される患者様からよく受ける質問をご紹介します。
以下の通りです。
柴胡加竜骨牡蛎湯は寝つきをよくする効果はありますか
柴胡加竜骨牡蛎湯は不眠を解消する漢方薬としても用いられます。
そのため寝つきの悪さに対する効果も期待できます。
柴胡加竜骨牡蛎湯は東洋医学では体内にこもった熱を冷ますとともに、気の巡りを高めて心を落ち着かせます。
そのため脳の興奮からくる不眠にを解消できると考えられています。
柴胡桂枝乾姜湯と柴胡加竜骨牡蛎湯の違いについて
柴胡桂枝乾姜湯と柴胡加竜骨牡蛎湯は、ともに神経過敏や不眠などの精神症状の改善に用いられる漢方薬です。
しかし特徴が異なります。
柴胡桂枝乾姜湯は体力があまりなくて疲れやすい虚弱体質に向いています。
柴胡加竜骨牡蛎湯は比較的体力がある方に適しています。
柴胡加竜骨牡蛎湯は即効性がある薬ですか
柴胡加竜骨牡蛎湯は精神症状に対して即効性はありません。
漢方薬全般にいることですが基本的にゆっくりと作用するものが多いです。
即効性を求める場合は西洋薬のほうが向いているでしょう。
柴胡加竜骨牡蛎湯はハイリスクな薬ですか
一部の精神疾患に使用する西洋薬(抗うつ薬、抗てんかん薬など)とは異なり、柴胡加竜骨牡蛎湯には依存性や離脱症状はありません。
そのため用法用量を守って使用していれば、とくに危険な薬ではありません。
桂枝加竜骨牡蛎湯はセロトニンを増やす薬ですか?
桂枝加竜骨牡蛎湯がセロトニンを増やすといった情報はみつかりませんでした。
桂枝加竜骨牡蛎湯は神経の高ぶりを鎮めて精神を安定させる漢方薬です。
セロトニンを増やす漢方薬には柴胡加竜骨牡蛎湯のほかにも抑肝散が挙げられます。
セロトニン不足による不調でお悩みの方はご相談ください
このようなセロトニン不足の不調は東洋医学に基づく鍼灸施術で改善できます。
東洋医学の鍼灸は患者様の病態に応じた鍼灸のツボを刺激することで自然治癒力を高めて改善させます。
ぜひ、セロトニン不足の症状でお悩みの方は当院の東洋医学の鍼灸治療を受けてみてはいかがでしょうか。
当院で患者様の治療実績はこちらから

実際に当院ご来院になって改善された患者様の声と改善までの経過を報告します。
同じようにつらい思いをされている方の役に立てるのならばと皆さん快く掲載を許可頂きました。
これを読まれている患者様のご参考になれば嬉しく思います。
下記のリンクから別ページでご覧ください。


鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
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