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睡眠の専門家監修|寝ている時にビクッとなる落下感の原因
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公開日:2025年04月17日
更新日:2024年04月17日
このブログを監修している鈴木貴之は国家資格であるはり師免許、きゅう師免許、柔道整復師免許、心理カウンセラーを取得した資格保有者です。
目次

寝ているときのビクッとした痙攣について解説

「寝ているときに落下するような感覚でビクッと痙攣する」
「うたた寝すると転ぶような感覚を覚えてビクッとして目が覚める」
このような睡眠中の痙攣で目が覚めることはないでしょうか。
覚醒した瞬間は何が起きたのかわからず、一瞬パニックになることもあります。
この現象は、一体なぜ起こるのでしょうか?
今回は「睡眠の専門家監修|寝ている時にビクッとなる落下感の原因」と題して、発生メカニズムや睡眠時の「ビクッ」とした痙攣を回避するための予防策を睡眠と自律神経専門の鍼灸師が詳しく解説します。
ビクッとなる現象は入眠時ミオクローヌスという

寝ているときにビクッとなる現象には、医学的には「入眠時ミオクローヌス」という名称です。
ミオクローヌスとは短時間の筋肉の収縮運動のことをさします。
うとうとしている寝入り際に、自分の意思とは関係なく手足の筋肉が勝手に動くためにビクッとした感覚を覚えるのです。
脳にある脳幹網様体が関係している

なぜこのような筋肉の収縮が起こるのでしょうか。
実はそのメカニズムについては完全には解明されていません。
しかし、最近の研究では脳幹網様体(のうかんもうようたい)が関係しているといわれています。
この脳幹網様体とは、筋肉の緊張を維持したり意識を保持する役割を担っています。
要するに覚醒状態(起きている状態)の維持に関わる脳の器官です。
覚醒から睡眠への移行で誤作動が起こる

入眠時ミオクローヌスの原因を簡単に説明すると、いわばこの脳幹網様体の誤作動と考えられます。
睡眠時は本来、脳幹模様体は働かず体の筋肉は緩んだ状態になります。
しかし覚醒状態から睡眠状態への移行時に、この覚醒と睡眠の切り替えが一時的に不安定になることがあります。
これはウトウトと半分眠っているような状態です。
このときに脳幹網様体から筋肉を緊張させ覚醒を維持させる信号が手足の筋肉に送られると手足の筋肉が動き、ビクッとなります。
落下、階段から落ちたという感覚も脳の勘違い

この筋肉のビクッとした動きが脳に伝わると「落下、階段から落ちた」という感覚として脳が勘違いしてしまうと考えられています。
ちなみに高所から落下する夢や階段を踏み外す夢を見たときにも、夢の映像に呼応するように筋肉がビクッと反応して、同様に目が覚めてしまう起きてしまうことがあります。
しかしこれは入眠時ミオクローヌスとは別物とされています。
あくまでも入眠時ミオクローヌスは覚醒状態から睡眠状態へと移行する寝入り際に起こるものに限定しています。
この夢を見るのはレム睡眠という脳の睡眠状態に起きやすい傾向にあります。
不眠の原因であるため注意が必要
ビクッとした感覚だけでなく動悸や呼吸の乱れを引き起こすこともあるのが入眠時ミオクローヌスです。
しかし、この反応は病気ではなく、あくまでも生理現象と考えられています。
そのため特に心配する必要はありません。
それでもあまりに頻繁に起きるようでは、不眠の原因になるため注意が必要です。
この入眠時ミオクローヌスに対して睡眠外来などのクリニックでは以下の薬を処方します。
・スムーズな眠りを誘発させる睡眠薬
・筋肉をリラックスさせる薬
・身体のビクつきを抑えるような薬
周期性四肢運動障害との違いについて

入眠時ミオクローヌスと間違いやすい病気として挙げられるのが「周期性四肢運動障害」です。
周期性四肢運動障害は、睡眠中に5〜90秒間隔で繰り返して手足がピクピク動いたり、素早く跳ねたりするような動きが起こります。
この周期性四肢運動障害と入眠時ミオクローヌスとの大きな違いは、症状が出るタイミングです。
【大きな違い】
・入眠時ミオクローヌス
→寝入り際に起こる
・周期性四肢運動障害
→睡眠中
熟眠感のなさが長期に続いたら周期性四肢運動障害
この周期性四肢運動障害は入眠時ミオクローヌスと違って無自覚に起きていることが多いのも特徴です。
寝起きに「しっかり寝ているはずなのに疲れが取れない」という熟睡感の低下によって病気に気づくケースがよくあります。
このように周期性四肢運動障害は、睡眠時に起きる無自覚な動きによって眠りが浅くなり、睡眠障害をもたらす病気です。
さらに症状の陰に鉄欠乏症や貧血が隠れていることもあるため、注意が必要です。
予防に必要な生活習慣の改善について
入眠時ミオクローヌスの予防は以下のような生活習慣の改善が重要です。
・カフェイン、ニコチン、アルコールの摂取を控える
・夕方以降の激しい運動は避ける
・寝る時間と起きる時間を定める
・睡眠のリズムを崩さないようにする
・夜更かしを控える
カフェイン、ニコチン、アルコールには脳を覚醒させる作用があります。
カフェインだけでなく実はニコチンにも同様の作用があります。
またアルコールを摂取すると直後は眠りやすくなりますが、アルコールが分解されたときに眠りが浅くなります。
その他にも利尿作用によって夜中にトイレに行きたくなり、中途覚醒を起こして全体的に眠りが浅くなります。
入眠時ミオクローヌスでお悩みの方はご相談ください
入眠時ミオクローヌスは睡眠の質の低下や自律神経の乱れによって脳の機能が低下することで起こります。
この原因である睡眠の質を向上させ入眠時ミオクローヌスを予防するには東洋医学に基づく鍼灸治療が効果的です。
当院では一人ひとりの体質にあったツボを選定し効果を最大限に引き出す治療を行っております。
ぜひ、入眠時ミオクローヌスを含めた睡眠でお悩みの方は当院にご相談ください。
当院で患者様の治療実績はこちらから

実際に当院ご来院になって改善された患者様の声と改善までの経過を報告します。
同じようにつらい思いをされている方の役に立てるのならばと皆さん快く掲載を許可頂きました。
これを読まれている患者様のご参考になれば嬉しく思います。
下記のリンクから別ページでご覧ください。


鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。
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